みなさん、お味噌汁は好きですか? 和食の調味料で最もバリエーションが多い一つ、それがお味噌です。今や世界でも「MISO」という英語で浸透しています。今回は、そんなお味噌についてご紹介します。
お味噌の始まり・起源
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各地のご当地味噌や、味付け味噌など食べ比べてみると意外と楽しい |
今や数多くの種類があるお味噌ですが、その起源は縄文時代とも、中国など大陸から渡ってきたともいわれています。が、味噌誕生という点では塩漬から出た醤(ジャン)から派生したものが原点だという説が有力なよう。この醤を創意工夫のもと改良したものが現代のお味噌の形になり、さらに武将が戦地へ赴く際の保存食となったり、それぞれ地域の特徴となる味の味噌が誕生したりと、広がりをみせて今日のお味噌文化へと繋がっていきました。
お味噌の色と塩分は関係ない?!
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経営の神様、ジャック・ウェルチが来日の際にわざわざ予約をいれて訪れた松本・石井味噌。 |
お味噌は、塩分が強いから体に悪いということで悪者のようにされてしまった時期があります。現在では、お味噌が体にいい食品だということは日本のみならず、世界的にも知られるようになり、その誤解はとけたのですが、塩分とお味噌の色というところにはまだまだ誤解があるとのこと。それは「色の濃いお味噌=塩分が高い」という誤解です。
松本市にある石井味噌の専務にお話を伺ったところ、塩分の濃さとお味噌の塩分は決して比例するものではないとのこと。なぜかというと、お味噌の色というのは熟成が進めば進むほど色味を濃くするものだからだそうです。逆にいうと、長時間たっても色が変わらないお味噌というのは熟成が進んでいないということです。この熟成によってお味噌は健康効果も旨味も増していくので、色が濃いというだけで敬遠してしまってはもったいないですよ。
石井味噌さんでも同じ樽から出したお味噌でも1年物と3年物ではまったく色が違うそうです(当然の事ですが塩分は一緒です)。