わが子への願いで選ぶ五月人形の兜

五月人形7兜の竜
京兜の竜。ヒスイの玉を持っています
五月人形7兜の竜
竜をはずしてみました。金箔にヒスイの玉の輝き。ちなみに背後の竜は金メッキの竜
さて、鎧兜を見る時の豆知識を少々。征夷大将軍の兜には、正面に竜が飾られています。これは「鯉の滝登り」といわれるように、急流を登りきった鯉が竜となり天に昇った故事にあやかっているものです。その竜がヒスイなどの玉を手にしているのは天下を取った印。まさに手に入れろドラゴンボール。征夷大将軍の兜は、「登竜門」を通り抜けて立身出世をという、どこまでも上昇志向の兜なのです。わが子を超エリートにと願うなら征夷大将軍の兜?

兜の脇に立っているものには意味があった

五月人形9太刀
向かって左に弓矢、右に太刀を飾る
五月人形10太刀
太刀には刃が抜けるものと抜けないものが。この太刀は本物と同様に抜け、柄(つか)をはずす釘も打ってある。刃にはやはり竜が刻まれている
鎧や兜の両脇を見ると、弓と太刀が並べられているものがあります。これはいったい何でしょうか? 武将が戦いの武器を飾っているのでしょうか? そうではありません。初詣などの破魔矢と同じように、弓矢には魔除けの意味があります。五月人形の弓は戦いで敵を射るための弓ではなく、病気や事故などに合わないようにというお守りです。

また、太刀のような刃物を置くのは物騒にも見えますが、この刀は切るための刀ではありません。古来から日本では刀には魂が宿ると考えられ、神事などの儀式にも用いられてきました。秋篠宮妃の紀子さまが悠仁さまご出産の際に、即日「守り刀」が天皇陛下から贈られ「賜剣(しけん)の儀」が行われたことをご記憶の方も多いでしょう。五月人形の太刀には、刀に宿る魂が身を護り、繁栄をもたらすという意味がこめられているのです。

弓と太刀はただの飾りではないんですね。それぞれに意味があるので、弓・太刀は鎧兜とセットして揃えておいたほうがよさそうです。

ちなみに人形店の場合は弓・太刀や台や屏風などは好きなもの選んだり、それぞれ単体で購入することができます。「場所を取る屏風はいらないから、そのぶんサイズの大きい鎧兜に」「予算を鎧兜だけにかけて、そのぶんいいものにしたい」という選択もできます。

>>鎧兜を夜中に見て怖くなったことありませんか?>>