鼻炎薬の種類
Q:10歳の息子が毎年花粉症になります。いつも何種類かのお薬を処方されますが、抗アレルギー薬ではないお薬もあるようです。いったい何の効果があるのでしょうか。また、お薬に頼らない治療もあると聞きました。本当でしょうか……。教えてください。花粉症の治療は、ステロイド・減感作療法などさまざま(写真はイメージ) |
- ステロイド薬
- 自律神経作用薬
- 減感作療法
- 手術
ステロイド薬
ステロイド薬の商品名は、ベコナーゼ・アルデシン・リノコート・シナクリン・フルナーゼなどの点鼻薬、それに経口薬のセレスタミンがあります。花粉症や鼻炎の患者さんの粘膜では、アレルギーによる炎症が起こっています。ステロイド薬は強力に炎症を抑えますが、ステロイドの功罪で書いたように副作用が心配です。そこで、鼻の粘膜に直接スプレーする点鼻薬が副作用も少ないため使われています。内服薬では少量のステロイドを配合したセレスタミンが使われることがありますが、出来る限り避けるようにします。
α交感神経刺激薬
交感神経刺激薬にはプリビナ・コールタイジン・ナーベル・ナシビン・トークなどがあります。鼻炎などの炎症のある粘膜は血管が拡張し、血液の循環が悪くなった「むくみ」が起こっています。そこで、これらの薬は主に血管を収縮させることでむくみを取り、鼻づまりなどの症状を軽くするものです。血管を収縮させる作用があるため、内服薬ではなく副作用の少ない点鼻薬が使われます。速効性がありますが、続けて使うと効果が薄れてくるのでステロイドの点鼻薬などと併用します。なお、5歳以下での使用は勧められていません。