色んな場所がモバイル会議室になる
アイディア共有「orator」
hum「orator」1,680円(税込) フォルダの色はグレーとブラウン。グレーの方には中に青、白、赤、黄色のボードが、ブラウンの方にはオレンジ、グレー、グリーン、クリームのボードが入っている。どちらも、イレイサー付きのマーカーが1本付属する |
オーラタ、と読むそうです。今回発表されたhumブランドの製品群の中で、もっとも新しさを感じさせてくれるのが、この「orator」でした。構造は、A4サイズのホワイトボード(正確にはホワイトではないのですが、用途的にはホワイトボードなので)を4枚収納したファイルフォルダです。単にそれだけの製品ですが、ホワイトボード的なツールを複数枚持ち歩けて、さらに、フォルダは、書いたホワイトボードを立てるスタンドにもなるという、二つの点が、抜群に新しくも便利なのです。
ファイルフォルダの中にほぼA4サイズの4枚のホワイトボード(色つきですが)が入っている。 |
まず、ホワイトボード的に使えるシートが四色四枚ある、という事が、とても便利なのです。それこそ打ち合わせのときのアイディア出し合いに使う事も可能ですし、テーマ毎に使い分けたり、プレゼンに使ったり、伝言板に使ったり、メモやノート代りに使う事も出来ます。実際、打ち合わせの時に書いては消せるボードを前に置いて話し合うのは、アイディアを固めたり、お互いの考えを擦り合せるのにとても便利です。知人にも、そういうボード類を持ち歩いている人が相当数いますし、ガイド納富も、以前ガイド記事でも紹介した、バード電子のステンレス製のメモパッドを愛用しています。それが、軽くて複数枚あって、色分け出来るのですから、便利でない訳がないのです。
ファイルフォルダ部分を組み立てると、ホワイトボードを立てるスタンドにもなる |
さらに面白いのは、この「orator」、シートを収納するフォルダを組み立てると、シートを立てて置けるスタンドにもなるのです。このスタンドとシートの組み合わせで、公園のベンチでもカフェのテーブルでも、あっという間に会議室になってしまいます。公園の遊具の色を意識したという、シートの青、黄、白、赤の四色が、屋外では一層映えます。フォルダはA4ジャストサイズなので、数枚なら書類も一緒に持ち歩けます。カラー展開は、オフィス用のvivid(グレーのフォルダに青、黄、白、赤のシート)と、家庭向きのcalm(ブラウンのフォルダにオレンジ、グレー、グリーン、クリームのシート)の二つ。公園の遊具の色がビジネス用で、中間色が家庭用という分け方が、hum独特の考え方ですね。つまり、公園の遊具的なムードこそ、仕事に重要だという提案なのでしょう。
遊び心がアイディアを支える
マグネット「6」
hum「6」1,680円(税込) |
「stock、つまりアイディアを整理保存する文具とは、どんなものかと考えた時、ファイルブックなどではない、もっと頭を柔らかくする遊具的なものが出来ないかと思ったんです」と坂田さん。そうして出て来たのが、木の手触りの心地良さ、触り心地や指先の感覚で楽しみながら仕事が出来るツールとしての、木製マグネットです。「機能よりも、指で弾くと倒れても起き上がって来たりといった、遊具的な部分を強調しました」と坂田さんが言うように、この「6」は、 単なる木で出来たマグネットに過ぎません。
6個の木のマグネットが、おが屑のような緩衝材と共に箱に入っている |
ただ、こんな楽しい形のマグネットはあまりないし、この、ちょっと指を思わせる形が紙を留めている感じは、何とも楽しいムードがあります。実際、紙を指で押さえているようなイメージでデザインしたのだそうです。タイトルの6も、六本目の指として使える道具が6個セットになっている、という意味で付けられています。また、木の中にマグネットを埋め込んで作っているので、磁力の調整にとても苦労したそうです。使ってみると、紙を留めたり、素早く外したりといった使い勝手がとてもよく、その調整の見事さに感心してしまいました。コロコロと指先で触っているだけでも気持ちよく、アイディア出しの際にも役立つはずです。角丸のメモ帳「pocket note」を留めるツールとしてのデザインバランスも抜群です。