照明器具としてのLED光源の優秀さ

バルミューダ・デザイン 「Airline」各色73,500円(税込)

仕事で様々なデスクライトを使い比べた時に思ったのは、作業用の照明としてはLED光源が最高だと言う事です。高輝度LEDを越えるPowerLEDの登場以降、LED自体の数は2~4個もあれば十分過ぎるほどの明るさが得られるようになりました。それは、ガイド記事でも取り上げたバルミューダ・デザインのデスクライト「Highwire」が証明しています。

LEDの光は、赤外線が含まれていないため熱は感じられません。また、ちらつきも無く、紫外線も含まれていないため、とても目に優しく長時間の作業でも目が疲れません。これは、実際にガイド納富が仕事に使ったり、子供が勉強に使って実感したことです。特にバルミューダ・デザインの「Highwire」の光は見やすく、疲れない光でした。

ただ、「Highwire」は、主にパソコン用の照明として作られていたため、光源を好きな位置に動かすことが出来ませんでした(まあ、ほとんどの照明器具は、光源を動かせないのですが)。バルミューダ・デザインの「Airline」は、「Highwire」のLED照明としての優秀さを引き継ぎながら、光源を自由に動かせるようにした、よりフレキシブルに使えるデスクライトです。

少しの力で動かせて、止めたい所でピタリと止まる

ウェイトバランスとスプリングを組合せることで実現したスムーズな動き

「Airline」は、単に光源が動かせるだけの製品ではありません。それなら、Zライトのようなアームが付いた照明がありましたし、デザイン照明器具の古典的名作、Artemideの「TIZIO」もあります。特に「TIZIO」は、その自由自在に動かせるアームが特徴です。そして、実際に使ってみても、かなりスムーズに好きな位置に光源を動かす事が出来ます。しかし、「ここ」という場所に止めようとしても、少しだけズレます。そして何より「TIZIO」はLEDではなく、ハロゲンライトを使っています(まあ、1972年の製品なのでしょうがないのですが)。

根元、中央部、光源部の三箇所が可動して好きな位置に好きな距離から光を当てることができる。

「Airline」の可動のスムーズさは、そんな過去のどんな製品でも味わえなかった、本当に少しの力で動いて、止めたい場所でピタリと止まるという言葉そのままのものです。実際に触ってもらわないと分からないかも知れませんが、指先だけで、上下左右、好きに動かして、手を放したら、そこで止まるのです。読書中に、ちょっと姿勢を変えて、ついでに照明の位置をスッと動かす、といったことが、実際にやっている自分が驚くくらいスムーズに、何のストレスもなく行えるのです。スプリングとウェイトバランスの両方を使った独自の技術で実現しているそうですが、確かに、これまでに無かったスムーズさだと思うのです。

二個のLEDだけで十分な光を生み出す

二個のLEDは電源スイッチの長押しで明るさを半分にすることもできる

「Airline」に使われているLEDは、たったの二個。「Highwire」では四個使われていたのですが、実際の明るさは、四個の「Highwire」とほとんど変わらないそうです。その明るさは、光源から50cm離れたところで1000ルクス。JIS規格で定められた机の上の明るさは300~700ルクスだそうなので、十分以上の明るさです。実際に使っていて、明るくて光源を離す事はあっても、近づける事はありません。真っ暗な部屋で、テーブルの上にある「Airline」の光だけで、そこから約2メートルの距離にあるソファに寝転んで本が読めるのですから、

その明るさで、消費電力は4.5W。五万時間使用しても光量は30%しか低下しないそうです。我が家では常夜灯的な使い方もしていますが、それが可能なのも長寿命省電力のLEDだからこそ。色温度6000ケルビンという、晴天時の太陽光よりもさらに少しだけ高い(つまり、それだけ白い)光は、文字が読みやすく、また白は白く、正しく色が見えるので、写真撮影時にも役立ちます。もちろん、「Highwire」同様、パソコンのディスプレイを見るのにも最適です。何より、光源を自由に動かせるため、細かい作業をする時、小さなものを撮影する時など、手元に寄せても熱くならない光は、とても重宝します。

中空構造の美しいスタイルは背景に溶け込む

磨きとコーティングを繰り返した表面の仕上げが凄い

「Airline」の大きな特徴の一つは、その独特のデザインと表面の仕上げでしょう。とにかく、磨き上げたという表現がピッタリ来るような、本当に美しい鏡面仕上げというか何と言うか、透明な深い湖のような仕上がりなのです。可動パーツ部分もバルミューダ・デザインが得意とするアルミの切削加工技術で、とても質感が高い出来。

あまりに薄くキレイなので部屋に溶け込んで存在感を消して佇む

飛行機の翼をイメージしたというアルミ中空構造の本体は、驚くほど薄くスマートで、実際はかなり大きいはずの「Airline」なのですが、部屋に置いていて全く邪魔になりません。というよりも、スマートに、キレイにでき過ぎていて、部屋に置いた時に背景に溶け込んでしまうのです。ほとんど忍者のような照明機器ですが、使用時には、その光の質の高さで存在感を見せてくれます。

ガイド納富の「こだわりチェック」


その存在感を主張せずに佇んでいて、使う時には十分以上の性能を発揮して、注意して眺めればとてもキレイ、というのは、生活の中で使う道具として理想的ではないでしょうか。少なくとも、照明機器のデザインとしては、とても優秀だと思うのです。これだけの大きさの機器でありながら、使い始めた日から違和感なく周囲に溶け込んでしまうことに、とても驚くと共に、そのさりげない存在感をカッコいいと思いました。

マーケティング的な点からは、もう少し分かりやすいインパクトが必要なのかも知れません。でも、マーケティング的な正解と、実用品としての正解は相反知することが多いのも事実です(売れるデザインが使いやすいデザインとイコールではない事は、グッズ好きな皆さんには周知の事だと思います)。しかも、この「Airline」が2008年のグッドデザイン賞を受賞しました。そろそろ、こういう美しさと機能の融合が、当たり前に受け入れられる状況になってきたのかも知れません。

ガイド納富は、ここ数ヶ月、毎日のように、この「Airline」を使っています。その上で思うのは、良い照明がある生活は、本当に楽でストレスが少ないということです。欲しい場所に、欲しい光があることは、思った以上に快いものなのだなと思うのです。ただ一つ、注文があるとすれば、光源部分が軸に対して垂直方向だけでなく、水平方向にも回転すると、さらに凄いライトになるのではないかということです。そんな後継機に期待しつつ、でも、今の「Airline」の使い心地そのものには、何の不満もないのです。

(注:今回の記事の一番上と一番下の写真は、バルミューダ・デザインさんからお借りした写真を使用しています)
<関連リンク>

バルミューダ・デザインの「Airline」のページ
「Airline」の購入は、バルミューダ・デザインのショッピングサイトで
グッドデザイン賞の「Airline」のページ

バルミューダ・デザインの「Highwire」の紹介記事はこちら
「Highwire」は、スタイルストアで購入出来ます

ガイド納富による古典的名作照明機器「TIZIO」のレビュー

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