男のこだわりグッズ/文房具・小道具

筆記具3本を収める鞘としてのペンスリーブ

まるで名刀を収める鞘のように、お気に入りの筆記具3本を傷付けることなく、最小限のサイズで収納できる革のペンケースがあります。しかもいつも使う1本は素早く取り出せる独自の形状がキレイです。

納富 廉邦

執筆者:納富 廉邦

男のこだわりグッズガイド


ペンケースの役割と使用感を考えた独自の形

rethink「Lim Pen Sleeve」9,975円(税込)
色は写真の黒のほか、茶色もある

筆記具を持ち歩く場合、大きく二つのパターンに分けられるのではないかと思います。一つは、会議や取材などの通常業務用に、良く使う愛用の一本と予備にもう一つ、二本持ち歩くケース、もう一つは、絵を描くなどの用途で、色鉛筆やカラーペンなどを大量に持ち歩くケースです。ペンケースも、その二つのパターンのどちらかをコンセプトに作られているものが多いのですが、今回紹介する、rethinkの「Lim Pen Sleeve」は、その前者、数本の筆記具を持ち歩くためのケースの、一つの頂点ではないかと思うのです。

普段使いの一本を挿す外側のフリップが留め具にもなっている構造

この「Lim Pen Sleeve」のデザイン・コンセプトは、通常、使う筆記具は一本だけど、持ち歩きたい筆記具は一本だけではない、ということ。そこで、三本収納可能で、その内一本は外側に収納して、すぐに取り出しやすい、というデザインになっているのです。さらに、とてもコンパクトであること、それぞれのペンがぶつかって傷付く事がない構造になっている事など、ペンケースに求められる機能は、きちんと採用されているので、使っていて、本当に文句が無いというか、とっておきの筆記具を仕事の現場に持っていく気にさせてくれるペンケースに仕上がっているのです。

直ぐに取り出せる一本がある便利さ

今までのペンケースにはない独自の形状

「Lim Pen Sleeve」は、ペンケースとしてはとても特殊な形をしています。その名の通り、ケースではなくスリーブの形状です。ペンを差込む二つのスリーブがあって、そこにペンを入れた状態で折り曲げると、もう一本入れられるフラップが現れます。そこに普段、最も利用する筆記具を差込むと、全体がケースのような形状に収まるという仕掛けです。

使用時は、こんな風にペントレイとして使える。いつもの一本は、中央のくぼみに置ける

使用時は、普段使う一本を取り出すと、全体が開いてペントレイの様な感じになります。つまり、ケースを開けるとか、蓋を開くとか、紐をほどくとか、スナップを外すとか、ファスナーを開くとか、そういった「開く」動作無しで、いきなり使いたい一本を抜き出せるわけです。これは、本当に有り難い機能です。ガイド納富の場合、この、直ぐに取り出せる一本に、取材時はペリカンの万年筆「M205」、通常は五十音の鉛筆ホルダー「ミミック」を差込んで使っていますが、普通、ここの一本のみを使うというケースがほとんどです。

ガイド納富は、この三本を入れて持ち歩いている

といっても、一本だけ持ち歩くというのが不安だからこそ、また、場合によっては使い分けたい筆記具があるからこそ、ペンケースが必要なわけです。ガイド納富は、通常、この「Lim Pen Sleeve」に、万年筆(主にペリカンの「M205」にセピア色かグラファイト色のインクを入れたもの)、ボールペン(Lamy「noto」か、Lamy「Swift」の何れかが多い)、鉛筆(鉛筆ホルダー「ミミック」が主)の三種類三本を入れています。この三本で、ほとんどの作業が賄えてしまいます(後、手帳にマルチペンを一本挿してます)。

キップレザー「ベタ貼り」が実現したコンパクトなサイズ

ガイド納富のペンケースコレクション。一番右がLim Pen sleeve。そのコンパクトさが分かると思う

さらに「Lim Pen Sleeve」が凄いのは、ペンを三本収納して、尚且つ、とてもコンパクトに収まってしまう事。ペンケースというのは、結構長い筆記具を収納するため、実際に使って見ると意外に大きく感じるものなのですが、「Lim Pen Sleeve」だと、この中に三本収納されているのが信じられないくらいです。それでいて、一本一本をきちんと保護しているのだから驚いてしまいます。

この状態からも、全てのペンを出し入れできる

結構太いペン(写真はヴィスコンティの「オペラ」と、UFOパーフェクトペンシル、Lamy「noto」を収納)にも対応するし、UFOパーフェクトペンシルのような、形状が特殊でペンケースに入れにくいものも、難なく収納してくれるフレキシブルさを持ちながら、収納してしまえば、コンパクトにスッキリまとまってしまうのも、この「Lim Pen Sleeve」の設計の妙だと思うのです。

上質のキップレザーに手作業でシボを入れている

その設計を可能にしたのは、rethinkの製品のほとんどに使われている、ベタ貼りという手法。タンニン鞣しのキップレザーを薄く漉いて貼合せる事で、薄く柔らかだけど、張りがあって強い革製品が作れるという手法です。そのおかげで、ペンの太さにフレキシブルに対応しつつ、スペースに無駄が出来ずコンパクトにまとまります。重さも28gなので、ペンだけ持ち歩くのと変わらない感覚で、しかし、ペンを守り、出し入れもしやすいという、理想のペンケースが実現しているのです。

ガイド納富の「こだわりチェック」


この「Lim Pen Sleeve」、一応スリーブにペンのクリップを差込んで使う事が想定されているようですが、ガイド納富はクリップもスリーブの中に入れてしまっています。その方が、ペンの出し入れがしやすいし、ペンの保護にもなると思うのです。いつもの一本だけでなく、中に入れているペンも、上から引っ張り出すだけで出せるし、そのまま差込めば収納出来ます。でも、カバンの中でペンが散乱した事は一度もありません(もう半年以上使っています)。

それこそスーツのポケットにも入ってしまうペンケースなので、持ち歩くのも苦になりません。筆記具の保護もしっかりしているから、とっておきの一本を気軽に持ち歩けます。出し入れもスムーズでペントレイにもなります。もう、一人に一つ、持っていて損は無い名作なのですが、唯一の欠点は、作るのにとても手間ひまが掛かって量産が利かないこと。

実物を見ると良く分かるのですが、ベタ貼りの技術だけでなく、縫製の丁寧さ、コバの処理の美しさなど、とにかく丁寧に作られています。なので、いつでも手に入れられるというものではないのが残念なところです。欲しい方は、予約するか、在庫の確認をこまめに行うかする必要があります。でも待ってでも入手する価値のあるペンケースだと、半年以上使っていて尚、自信を持って言えます。
<関連リンク>

rethinkの「Lim Pen Sleeve」はアシストオンで購入出来ます
「Lim Pen Sleeve」は、rethinkのサイトでも購入出来ます

rethinkの手帳と合わせて使えるLimシリーズ、紹介記事はこちら
rethinkのLimシリーズ、超軽量で使いやすい財布の紹介記事はこちら
rethinkのプラスαがあるキーホルダーの紹介記事はこちら

記事内で使った鉛筆ホルダー「ミミック」の紹介記事はこちら
記事内で使った、Lamy「noto」の紹介記事はこちら
記事内で使った「パーフェクトペンシルUFO」の紹介記事はこちら

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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