書き味が良いとはどういうことか

シュナイダー「ベースボール」
735円(税込)

大きなペン先の太字の万年筆から潤沢なインクがぬらぬらと出る書き味は、本当に気持ち良いものです。ただ、確かに書き味は最高でも、取材のメモや、手帳への筆記といった、通常の使用には線が太過ぎるし、心地よくペンを動かすだけのスペースもありません。一方で、細かいスペースに、軽々と書けるHi-Tech-Cのようなペンは、その思ったスペースに確実に書ける気持ち良さと、細い正確な線が書ける機能性を持っていますが、紙に引っかかるような書き味です。

カランダッシュの油性ボールペンのような、紙に吸い付くような書き味も中々良いのですが、やや重いというか、高目の筆圧が必要ですし、油性ボールペンの太くて丸いペン先は、筆記ポイントが見えにくい欠点があります。ガイド納富が普段の取材に、中字のペン先の万年筆を使っているのは、何より筆圧が要らない事と、ペン先を置いた点から書き始められるからです。かなり大量にインクが出るので、紙を選べば、筆記の気持ち良さも味わえます。

ただ、中字の万年筆では、どうしても文字が大きめになります。また、自分に合ったペン先を使わないとストレスになるので、良いペンとの出会いも必要になります。もう少し、気軽に使えて、比較的小さな文字も書ける、メモや取材に使える筆記具は無いかと探していて見かけたのが、シュナイダーというドイツの筆記具メーカーの「ベースボール」というペン。購入したきっかけは、インクが大量に出るという情報でしたが、使ってみると色々と凄いペンでした。

柔らかい書き味と、たっぷり出るインクの気持ち良さ

樹脂の台座に金属のボールチップの組合せ

ペン自体は、三角形の太いラバーグリップが持ち易く、プラスチックボディだから軽くて気軽に使える、普及型のボールペンです。価格も735円と安価で、デザインも機能的といえば言える、というくらいで、特に凄いというものではありません。まあ地味なペンではあります。

ところが、書いてみると驚きます。まあ、大量にインクが出るとは聞いていたのですが、本当にボールペンなのにペン先を紙に押し付けた時点でインクが湧いて出るような感覚です。だから、かなり軽い筆圧でもしっかりと文字が書けます。リフィルは青と黒と赤が用意されていますが、ガイド納富としては、万年筆のインクと同じ明るめの色合いの青がお勧め。万年筆のカートリッジが使えるボールペンもありますが、それ以上に気持ち良く万年筆の青が楽しめると思っています。

万年筆の書き心地とボールペンの扱いやすさの融合

柔らかい書き味の秘密は、金属のボールチップを支える台座部分が樹脂製であること。またインクが万年筆のインクのように、どちらかというと粘りが少ないサラッとしたものなので、紙の表面をなぞるような感覚で書けてしまうのです。その上でインクがたっぷり出るので、長時間の筆記や、立ったままでの筆記も楽にこなせました。

ペン先ごと交換出来るリフィル

ペン先ごと交換するリフィルは5本入り420円

さらに、このペンの交換用リフィルは、写真のようにペン先付き。つまりペン先ごと交換出来るのです。筆圧をかけ過ぎてペン先を潰しても、大量に書いて樹脂の台座のクッションが弱まっても、リフィルを替えれば、また新品同様の書き心地に戻るわけです。これは、中々幸せです。

ただ、この「ベースボール」、インクが出る量が多いし、書いていて気持ち良いし、比較的小さな文字も書きやすいので、インクの減りは思いの外早く、替えのリフィルの用意は必須です。購入時には同時購入をお勧めします。5本入り420円は、ペン先付きだと思うと中々お買い得です。しかも、「ベースボール」本体に予備のリフィルを1本収納出来るので、急なインク切れにも対応出来ます。

インク消しペンも使える青リフィルが便利

セントロペンの「インク消しペン」210円(税込)

青のリフィルは、本当に万年筆の青インクそのままなので、インク消しペンを使えば、書いた線をキレイに消す事も出来ます。ガイド納富は、セントロペンのインク消しペン(210円)を「ベースボール」とセットにして使っていますが、これが本当に簡単にキレイに消せるので、とても重宝します。

インク消しペンは、白キャップ側でインクを消して、青キャップ側で修正する、という使い方をします。一般的な万年筆の青インクに対応し、ブルーブラックやブラックには使えません。ヨーロッパでは学生が普通に万年筆を使うので、インク消しペンも普通に売られています。修正液よりもキレイに消えて、使いやすいく、企画書作成時などに活躍します。


ガイド納富の「こだわりチェック」

この「ベースボール」、まるで万年筆のような柔らかい書き味で、インクも潤沢に出るのに、結構小さい字を読みやすく書けます。ローラーボールや台座がよほど良く出来ているのか、本来は両立しないはずの、細かい文字の判読性や紙を選ばない書き心地と、スイスイとヌラヌラと書ける書き心地の良さが、当たり前のように両立しているので、使い始めたら止まりません。

万年筆インクに近いせいか、ロディアやクレールフォンティーヌなどの、ヨーロッパの紙との相性も抜群で、裏写りも少ないです。モールスキンでもあまり裏写りしませんでした。筆記角度によって、インクがドッと出る場合と、そうでもない場合があるので、最初は多少慣れが必要ですが、慣れると、その書き心地の良さと機能性の両立は、ちょっと感動モノです。

取材時に、A5サイズのノートでも十分な情報量で文字が書けるので、最近は愛用の万年筆と、このベースボールを持って取材に望む事が多くなっています。立ったままの筆記などは、ベースボールの方が確実だし、書き心地も良いのです。23歳の女性ライターから、45歳の編集者まで、書いてもらった人は、みんな、その書き心地の良さと書きやすさに驚いてくれました。プロの現場で使って欲しいペンの一つだと思っています。


<関連リンク>

シュナイダーの「ベースボール」の購入は信頼文具輔で。
信頼文具輔の「ベースボール」使いこなし記事はこちら
別のカラーバリエーション(青軸赤グリップ)の写真はこちら

シュナイダーの「ベースボール」の姉妹品「ベースアップ」はこちら(デザインは、こっちが良いかも)
シュナイダーの「字消しペン」の購入は信頼文具輔で。
信頼文具輔のトップページはここ

シュナイダーの様々な筆記具が購入出来るスコスさんのページ


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