男の腕時計/スイスの老舗高級ブランド

オープンダイヤルが魅力を放つエポスの新作(2ページ目)

毎年、本格機械式と手頃価格を両立させた多彩な新作を展開して人気のエポス。今年の注目は、デザインに磨きのかかったオープンダイヤルの限定モデル。最大の目玉は、90万円を切る「ファイブミニッツリピーター」だ。

執筆者:菅原 茂

レクタンギュラースケルトン リミテッドエディション
レクタンギュラースケルトン リミテッドエディション
手巻き、ステンレススティールケース(縦38.5mm×横31mm)
27万7200円(世界限定99本)

同じくカットオフされた文字盤を採用し、ムーブメントにも凝った限定モデルとして「レクタンギュラースケルトンリミテッドエディション」がある。クラシカルなレクタンギュラー(長方形)ケースに縁取られた文字盤は、楕円状にくり抜かれ、1時位置に半円形のパワーリザーブ表示、7時位置に丸いスモールセコンドが置かれ、印象的なフェイスを形作っている。

こうした幾何学デザインの妙もさることながら、オープンワークの文字盤から姿を現すムーブメントは、時計愛好家なら見逃せない。シースルーバックの裏から見えるのは、汎用品の一般的な丸形ムーブメントではなく、ケースの形状にマッチしたトノー状の手巻きムーブメントである。これは、高級ムーブメントの製造で知られたジャケ社の貴重な角形キャリバーで、以前は著名ブランドの高価なモデルに搭載されていた名機である。

エポスは、このムーブメントにコート・ド・ジュネーブやペルラージュの装飾を施し、ブルースクリューを配すなどして、みごとにドレスアップ。おそらく、このムーブメントがまずあり、その魅力を際立たせる時計をいかに美しくデザインするかにポイントが置かれたのだろう。機械式時計と品質に対するエポスのこだわりがよくわかるモデルだ。ムーブメントが希少なだけに、世界99本の限定販売なのが惜しいが、27万7200円という価格は見逃せない。

スポーツクロノグラフ リミテッドエディション
スポーツクロノグラフ リミテッドエディション
自動巻き、ステンレススティールケース(直径42.5mm)
16万8000円(世界限定118本)

スポーツウォッチの新作にも、エポスのオープンダイヤルが洗練された表情をもたらしている。セミスケルトン・タイプの「スポーツクロノグラフリミテッドエディション」である。世界限定118本のこのモデルの特徴は、中央部を丸くくり抜いた文字盤。そこから姿をのぞかせるのが、自動巻きクロノグラフとして長年定評のあるヴァルジュー7750をベースとしたムーブメント。メーカーや価格帯を問わず、じつに数多くのモデルに搭載されてきたヴァルジュー7750だが、それをシースルーバックを通じて裏側から見せることは多くても、文字盤側から見せる例はほとんどなかったといってよい。

このモデルのデザインの興味深いところは、文字盤のカットオフが、12時の30分計、9時のスモールセコンド、6時の12時間計のそれぞれの針の軸位置に沿って行われている点や、露出したムーブメントの地板部分と、ブラックカラー文字盤やカウンターのサークルが絶妙なコントラストを成している点だ。アクセントのレッドも効果的で、全体的にスタイリッシュな印象を高めている。また、程良くオーソドックスなスタイルを保っているので、ふだん使いのスポーツクロノグラフとしても、使いやすい。16万8000円というのも、まさにエポスらしい良心価格だ。

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TEL 03-5295-0411
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