“あの男”も愛したユニークウォッチ
カーキ ベースジャンプ オートクロノ 自動巻き、チタンケース 24万1500円(10月発売予定) |
50万円台という衝撃価格のスプリットセコンド・クロノグラフ「ジャズマスター ラトラパンテ」や、20万円を切る価格で1000m防水を実現する本格ダイバーズウォッチの「カーキ BeLowゼロ 1000」、ヘリコプター操縦時の最大離陸重量を記録する「カーキ X-コプター」など、ここ数年のハミルトンは、じつに興味深いモデルを連発し、快進撃を続けている。
アグレッシブとも呼べる意欲的な開発は、今年の新作にもよく現れている。まず最初は「カーキベースジャンプ」の自動巻きクロノグラフ。最大の特徴は、通常のようなスタート/ストップとリセット用のプッシュボタンがなく、クロノグラフ操作をベゼルで行う特許申請中の革新的なシステムだ。ベゼルに描かれた指示通り、左に回せばスタート/ストップ、逆に右回転でリセットされ、操作はいたって簡単。 50mm超の大型ケースは、チタンを採用して着け心地は快適だ。
カーキ X-マッハ 自動巻き、ステンレススティールケース 19万8450円 |
ハミルトンはまた、エアラインの公認時計として長い歴史を誇るが、そんな航空界での実績を背景にしながら、通常の時計には見られない特殊機能を搭載する現代の先鋭的なアビエーションウォッチも見逃せない。その象徴が今年誕生した「カーキ X-マッハ」というクロノグラフ。特徴は、時計がマッハ・メーターという計測機器に変身するところ。9時位置のリューズを回して、航空機のコックピット計器に示される高度と速度をセットすると、ベゼルでマッハ値が読み取れるという仕組み。
実際に航空機を操縦するパイロットでもない限り使うことはまずないが、こんな機能も可能ならば時計に搭載してみようという、その発想自身がおもしろい。細部に至るまで航空機に関連する要素が巧妙にアレンジされ、ハミルトンらしいハードかつスタイリッシュな男っぽいデザインに仕上げられているのも、このクロノグラフの見所だ。