男の腕時計/スイスの老舗高級ブランド

ロレックスは「デイトジャスト」が進化

代表的なクラシック・モデルを改良し、着実にコレクションを進化させてきたロレックス。今年の話題は、「デイトジャストII」の発表。サイズの大型化、最新ムーブメントへの変更など、見どころが少なくない。

執筆者:菅原 茂

奥ゆかしい“進化”を遂げた

デイトジャストII
デイトジャストII
自動巻き、ステンレススティール&イエローゴールド
101万8500円(予価・今秋発売予定)

テレビ番組に、一枚の静止画像が時間とともに徐々に変化していって、まったく別物に変わってしまうのを見抜くクイズがある。脳を鍛えるクイズなのだが、目を凝らしていても即座に正解が見出せないところがミソ。見慣れた物ほど変化に気付きにくいものなのだが、ロレックスの時計に新しさを発見するプロセスは、これに少し似ていると思う。

一見「ロレックスはいつも変わらない」という印象を広く人に与えながら、実際は新しく様変わりしている。スイスで開催される恒例のバーゼル・ワールドでは、どんな「進化版」が登場するのかが毎年の楽しみになった。ここ数年の間に「GMTマスターII」「デイデイト」「シードゥエラー」など矢継ぎ早にニューバージョンが発表され、時計専門家たちの間で評判も上々だ。

デイトジャストII
デイトジャストII
自動巻き、ステンレススティール&ホワイトゴールドベゼル
77万7000円(予価・今秋発売予定)

2009年は、1945年の発表以来、定番中の定番として親しまれてきた「オイスター パーペチュアルデイトジャスト」の進化版、「デイトジャストII」が注目の的である。ケースは従来の最大サイズ36mmから5mm大きい41mmへと大型化。サイズアップに伴う全体のデザイン変更はなく、大型といってもこれは最近の標準からすればむしろ「中型」とも呼べる程良いサイズで、着け心地は快適だ。

ロレックスでは、ステンレススティールとゴールドの「コンビ」モデルを「ロレゾール」と呼んでおり、今回の新作では、スティールと 18Kイエローゴールド、または18Kホワイトゴールドベゼルの2タイプの「ロレゾール」が登場。特徴的なフルーテッドベゼルと三連のオイスターブレスレットが装備されている。

美しいポリッシュ仕上げのゴールドがステンレススティールのサテン仕上げと絶妙なコントラストを成し、以前よりぐっと高級感も高まった。スポーティなのにエレガントなのは、まさにロレゾール効果の賜物。とりわけ、ステンレススティール×18Kホワイトゴールドベゼルは、まさに上級者向けといえる奥ゆかしい華やぎがある。
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