残りわずか。時計職人気分で挑戦するチャンス
時計好きが高じると、手に入れるだけでは飽きたらず、自分で作ってみたくなるだろう。とはいえ、一般の愛好者がそうした機会を手に入れることは、まずないといってよい。時計づくりは、技術に習熟した職人だけに許される専門分野だからである。パーツと工具、組み立ての説明書などが収められた「テキニカルワークキット」の専用ボックス。すぐにでも組み立てたくなるところだが、未経験者が自力で完成させるのはまず無理。講習会を受けて確実に作り上げよう |
ヴァルカンの「テクニカルワークキット」として発売された2つのモデル。「ゴールデン・ヴォイス ロンド」(左・47万2500円と「ゴールデン・ヴォイス キャレ」(右・52万5000円)。ともに、手巻き、アラーム機能付き、ステンレススティール・ケース。各20本限定 |
モデルは、丸形の「ゴールデン・ヴォイス ロンド」と角形の「ゴールデン・ヴォイス キャレ」の2種類。「クリケット」で有名なヴァルカンのアラーム機構を備えるキャリバーV10を内蔵する機械式時計の名品である。さる9月より各20本を限定発売したが、すでに残りわずかという。写真のように、ムーブメント、ケース、文字盤、ベルトなどがキット状になって、付属の工具セットを用いて、ムーブメントの組み立てに始まり、各種の外装部品を取り付けて完成させる。一連の工程は、実際に時計職人が行うのとまった同じであり、アマチュア向けに簡略化されたところはない。
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