革ベルトの汗染み臭いは、自宅でも落とせる

以前の記事(ステンレス腕時計の簡単な掃除法と手入れの仕方)に続き、今回は革ベルトの手入れ・汗抜き法をお伝えします。夏場などは、腕時計のベルト部分に汗が染みこみやすい。そのままにしておくと、跡が残り、見た目が損なわれるだけでなく、いやな臭いも発生することがある。この臭いがまた、肌に移ったりすることもあり、やっかいだ。

 
暑く長い夏の間フルに活躍したクロノグラフ。汗染みのダメージがクロコダイルのストラップに大きく残った

暑く長い夏の間フルに活躍したクロノグラフ。汗染みのダメージがクロコダイルのベルトに大きく残っている。


腕から時計を外すごとに、ベルトを柔らかい布などで拭いて、汗や湿気を取るようにするのがまず日常の基本だが、それでもダメージが目立つようになったら、思い切って「水洗い」という荒療治をお勧めする。ただし、この手入れ法はあくまでもガイドの自己流である。必ずしも万能ではないので、これを参考にして試みる場合は、あくまでも自己責任で行っていただきたい。

<目次>  

革ベルトをはずして「水洗い洗浄」

 まずは、DIY専門店などて手軽に入手できる「バネ棒外し」を使って革ベルトを時計本体から外す。洗面器などに薄い石けん水をたっぷり張り、そこにベルトを浸し、そのまま数時間放置する。汗染みがひどい場合は一晩くらい置くとよい。
 
水洗いの前に時計からストラップを外す。次に外したストラップをせっけん水に浸す

水洗いの前に時計からベルトを外す。次に外したベルトをせっけん水に浸す。


ベルト全体に水を染み込ませることによって、汚れを水の中に排出させるわけだ。この方法はたしかに効果がある。表面を擦ったりせずにただじっと放置するのがポイントだ。

初めて試みると、水がたっぷり染みこんだストラップが黒々と変色する様子を見て、大丈夫だろうかと心配になるだろうが、これまでクロコダイル(アリゲーター)、リザード、カーフなどを「洗濯」した経験からいうと、とくべつ大きな問題は起こっていない。ただし、品質や染色があまり良くないものだと、色落ちする傾向がある。
 

十分乾燥させ、保革クリームで最後の仕上げ

水から取り上げたベルトは、真水でせっけん水をよく洗い流し、タオルやキッチンペーパーなどを使って水気を十分取る。あとは、完全に乾燥するまで放置する。日光に当てたり、ドライヤーで乾燥させるのは禁物だ。あくまでも気長に室内で自然乾燥させることがポイントだ。目安は1日から2日程度。

新品同様に戻ることはもとより期待できないにしても、水気が抜けていくにしたがい、汗染みの跡がかなり消えていくのに気付くだろう。汗臭さも取れてさっぱりする。ここまで試みても効果がない場合は、ベルトの寿命と諦め、新しいものと交換したほうがいい。これまた経験では、3~4回は洗濯し、3年以上も良好な状態で使用したクロコダイル・ストラップの例もあった。

さて、乾燥を終えたベルトは、最後のもうひと手間かけて仕上げよう。少量の保革クリームを表面に薄くのばし、柔らかい布でていねいに磨くと、ツヤやしなやかさが戻ってくる。このあたりの要領は、靴磨きとかなり似ている。すべての作業を終えたら、バックルを装着し、バネ棒でケースのラグに固定。これでクリーニングは完了。
 
十分に水気を取り、自然乾燥させる。仕上げは保革クリームを利用してていねいに磨く

十分に水気を取り、自然乾燥させる。仕上げは保革クリームを利用してていねいに磨く


ちなみに、ケースとラグの内側もけっこう汚れが溜まりやすいので、ベルトを外している間に歯ブラシや布で清掃しておくとよいだろう。

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