男の腕時計/時計関連情報

「素材」から最新トレンドをチェック

腕時計を構成する主要な要素は、内部機構のムーブメントと、それを包むケース、腕に固定するブレスレットやストラップ。こうした外装に伝統的な素材ばかりでなく、多彩な異素材を利用するのが最近のトレンドだ。

執筆者:菅原 茂

スポーツウォッチの王道はステンレススティール

ロンジン「ハイドロ コンクェスト」
ロンジン「ハイドロ コンクェスト」は、日常使いの腕時計としてもおすすめ。自動巻きクロノグラフ。24万1500円(2007年9月発売予定/スウォッチ グループ ジャパン ロンジン事業部)
腕時計の素材としてもっともポピュラーなのがステンレススティールだ。ステンレススティールとは、鉄とクロムを主体にニッケルを加えた合金で、文字通り「錆びない鋼」(錆びと完全に無縁というわけではないが)。また、硬くて耐久性に優れ、スポーツ・ウォッチを中心によく用いられる。さらに、貴金属などに比べて価格が安く、量産が可能な点も、幅広く利用される一因である。ちなみにカタログの素材表記での略号は“SS”。

今年、ロンジンから発表された新しい「ハイドロ コンクェスト」は、ステンレススティールのそんな特性を存分に活かしたダイバーズ・ウォッチ。300m防水のケースやブレスレットは、この素材ならではのタフな造りで、水中はもちろん、あらゆる場面で頼りになる。たとえば、高温多湿な日本の夏にも最適だ。高機能、耐久性、自動巻きムーブメント、そして手頃価格と、いいことずくめのハイコストパフォーマンス・モデルである。

ゴールドの主流は今年も優雅なピンク

ジラール・ペルゴ「ジラール・ペルゴ1966トリプルカレンダー」
1960年代の薄型ドレス・ウォッチの流れを汲むジラール・ペルゴの「ジラール・ペルゴ1966トリプルカレンダー」。自動巻き。18Kピンクゴールド・ケース。168万円(ジラール・ペルゴ)
腕時計に用いられる貴金属素材には、プラチナとゴールドがある。色のバリエーションがあるのはゴールドのみ。腕時計や宝飾品に一般に用いられるゴールドは純金ではなく、重量比で純金75%に、いくつかの金属を25%組み合わせた合金である。純金では柔らかすぎて傷つきやすいからだ。ちなみに、“18K”とは、純金を24Kを定め、その75%、つまり18が金で占められていることを表している。

18Kゴールドには、金に銀と銅を組み合わせた一般的なイエローゴールド、銅の比率が銀よりも高いピンクゴールド(ローズゴールド)やレッドゴールド、金にパラジウムや銀を組み合わせたホワイトゴールドなどがある。

ここ数年の主流といえば、ピンクゴールドである。独特の気品と存在感を併せ持っている点が人気なのだろう。とりわけその魅力は、クラシックなシンプル・ウォッチによく表れている。今年の新作では、ジラール・ペルゴの「ジラール・ペルゴ1966トリプルカレンダー」がその典型。優雅でノスタルジックな味わいもピンクゴールドならではだ。

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