「不変のロレックス」からの脱皮

スイスの時計展示会「バーゼルワールド」の重鎮として活躍するロレックス。メインの会場では、パテック フィリップと通路をはさんで大きなブースを構え、まさにスイス時計の両横綱が並び立つ。ウィンドーに群がったり、商談で訪れる人も非常に多い。

「オイスターパーペチュアル GMTマスターII」
「オイスターパーペチュアル GMTマスターII」。世界の他の地域の時刻が同時にわかるGMT時計の元祖が、今年新デザインで登場。ブラックのベゼル、カンパニーカラーのグリーンをGMT針にアレンジ。ステンレススティールケース。自動巻き。予価72万円。今夏発売予定
ところが、毎年バーゼルを訪れる人でさえ、ロレックスは「いつ見ても同じデザインの商品が並んでいる」といった感想を抱く。周囲のブランドが新しさで目を引く派手な演出を凝らしているのに比べると、いかにも地味な印象を受ける。たしかに、次々と新作を発表したり、既存モデルに大幅なモデルチェンジを施すことはない。どのモデルもすでに「完成の域」に達しているからだ。

ロレックスがこれまで数々の革新を成し遂げてきたことは有名。今は、ことさら声高に「革新」を謳わないだけで、内部の機構やデザインの細部の改良をたえず続けているのも事実。それをよく物語っているのが、新作の「ヨットマスターII」や「ミルガウス」である。いずれも、ロレックスの高い技術力に改めて注目させる画期的な時計であり、専門家たちからの評価も高い。


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