自動車ヒエラルキーと無縁の存在
'09年4月に日本で販売が開始された、BMW製として2代目となるミニコンバーチブル。サイズは全長3715×全幅1,685×全高1,415mm、価格は299万~358万円(写真のクーパーSは358万円) |
ミニはプリウスと良く似ている。
というと、多くの人は首を傾げそうだ。ハイブリッドちゃうやん、エコカーちゃうやん、と。事情通ならもっと先を見越して言うかも。電気ミニがあるけど、あんなんまだまだ先やで。
10・15モード燃費38km/lを達成するハイブリッド専用モデル、トヨタプリウス |
で、ミニである。何がプリウスと似ているのかと言えば、いわゆる自動車のヒエラルキー(階級)みたいなもんとは無縁の存在であるということ。ボクたちは今まで、自らの欲望かメーカーの策略かは知らないけれど、より高い、より大きい、より性能のいいクルマの方が偉いと信じてきた。“いつかはクラウン”なんてのは、日本におけるトヨタビジネスモデルの根幹だったし、いつでもモデルチェンジが買い替えのグッドタイミングになったものだ。
ところが今、そういうクルマへの考え方がプリウスによって全否定されつつある。ハイブリッドカーという新しい種族は、これまでのヒエラルキーにハマることがなかったのだ(今のところは。そのうちみんなハイブリッドになったら、元の木阿弥だろうけど)。例えばレクサスHSを申し込んだユーザーの前所有車は、ヴィッツからLS、ベンツまで、ありとあらゆるクルマに及んでいるのだそうだ。
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