いま、小さな車体にシンプルな空冷エンジンを積んだ「ミニモト」に夢中になる大人が続出中。ビッグバイクに比べて初期投資が安く済み、転倒時のダメージも少ないため攻めの走りに徹することができるなど、さまざまな利点があります。ライディングの基礎を学ぶのにも最適なので、敷居が高いと思われがちなサーキットやレースデビューも夢ではありません! 今回は大人が夢中になる「ミニモト」の魅力をたっぷりご紹介します。
目的やカスタムプランも考えて選びたいベースマシン
街乗りだけなら問題ありませんが、レースに出ることを考えるならば将来的なカスタムを視野に入れてマシンを選ぶことが重要です。ミニモトレースにエントリーできるナンバーつきバイクは現在3種類。基本的なパーツのみで構成され、コンパクトな車体がかわいらしいホンダのエイプと、本格的な装備と性能で評価が高いホンダXRモタード、そして安定した車体バランスが魅力のカワサキKSRです。もちろんデザインで選ぶのもアリですが、機能や走りの個性も理解したうえでセレクトするのが賢い方法といえるでしょう。
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レースベース車として最適。左からエイプ、XRモタード、KSR |
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手軽にレーシーな走りが楽しめるNSF100 |
また、純粋にレースだけを楽しみたいのなら、HRCの市販レーサー・NSF100という選択肢もあります。本格的なレーサー仕様なので、ゼッケンを貼るだけでレース出場が可能。街乗りはあきらめる必要がありますが、ローコスト・ローリスクでサーキットでのスポーティな走りを楽しむには理想的なマシンです。
サーキットデビューのための準備
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しっかりしたレーシングスーツとヘルメットはライダーの安全のために必須 |
マシンを買ったら、いざサーキットへ! といっても、その前には準備が必要です。サーキットや走行会によって規定はさまざまですが、レースに出ることを考えると最初からきちんとした装備をそろえておきたいもの。まず必要になるのがレーシングスーツやヘルメットなどのライダーの安全装備です。
上記2点はMFJ(日本モーターサイクルスポーツ協会)の公認を受けたものでないと、レースによっては出場できない可能性もあるので注意しましょう。ほかにプロテクターやインナースーツ、ライディングブーツ、グローブなどが必要です。
次にマシンの準備ですが、走行会によっては街乗りの状態にライト類のテーピングだけで参加できるものもあるので、まずは無理せずそこからスタートするのもよいでしょう。レースに出るなら、ゼッケンプレートをつけたり、転倒の際にレンズが飛び散らないように保安部品を取り外すなどの改造が必要です。
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ゼッケンプレートはフロントとテールの左右に装備する |
ただ、レースにはさまざまなクラスがあり、マシンの規定もそれによって異なってきます。まずは自分がどのレースのどのクラスに出たいのかを決め、規定を確認してからマシンの改造に取りかかりましょう。マシンをレース仕様に改造すると公道は走れないので、トランスポーターが必須になることには注意すること。ミニモトなら軽ワゴンかステップワゴンサイズがおすすめです。
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