AVCHDにネイティブ対応してアップデート
トムソン・カノープスのビデオ編集ソフト、「EDIUS Neo2」については、「ビデオ編集ソフト「EDIUS Neo 2」レビュー」でも紹介させていただきましたが、そのNeo2がアップデートしました。なお、詳しいソフト内容については、記事を参照してください。トムソン・カノープスでは、これまでのEDIUS Neo2をWindows 7に対応させると同時に、AVCHD形式の映像ファイルをネイティブ編集しても、とてもスムーズに作業が行うことができるようにアップデートしました。名前は、「EDIUS Neo 2 Booster」です。なお、バージョンは「ver.2.50」となります。
Windows 7への対応は、まぁ、流れとしては当然ですが、それよりも、AVCHDファイルのスムーズなネイティブ編集が魅力です。イメージ的には、「ネイティブ編集のブースター」ということからのネーミングなのでしょうね。
実際に、Windows 7上でAVCHD映像をネイティブ編集してみました。CPUは、Core2 DuoのE4500、2.20GHzと、決して高速なものではありません。メモリは4GB実装ですが、パソコンのパフォーマンスを評価するエクスペリエンスインデックスは、5.2という環境です。どちらかというと、ちょっと非力といった部類でしょうか。
▲AVCHD形式のファイルを、サクサクっと編集してスムーズに再生可能。
それでも、以前はネイティブ編集した際、再生すると途切れ途切れでほとんど内容確認などできない状態でしたが、それがどうでしょう。きっちりと再生し、編集作業もスムーズに行えるのです。
ビギナーには難しい?
現在、ビデオカメラの主流はハイビジョンで、記録形式はAVCHDです。しかも、とりあえず撮影したデータはパソコンのハードディスクなりなんなりに移動させなければなりません。DVテープの時代には、撮りっぱなしができたのですが、AVCHDでは、編集するしないは別として、とりあえずファイル移動が必要です。そのとき、「どうせパソコンに取り込んだのだから、編集でもしてみるか」と思ってしまうのが難題の始まり。実際にAVCHD形式のファイルを扱うには、Windows VistaやWindows 7が軽快に動作する程度のパソコンスペックが要求されます。
▲ビデオ編集の基本を勉強するつもりで利用するのもおもしろい。
そのため、現在市販されているビギナー向け編集ソフトは、ハイビジョンの映像ファイルから一時的な編集用ファイルを生成し、それを利用して編集。そして出力するときにハイビジョン映像を再利用するという方法を採用しています。また、生成される一時ファイルは、編集ソフトによって独自のファイル形式を採用しているのがほとんどです。
この方式はとても便利なのですが、一時ファイルを生成するのに時間が掛かるという問題点も抱えていました。
しかし、EDIUS Neo 2 Boosterでは、AVCHD形式ファイルをダイレクトに読み込み、即編集を開始、プレビューで確認、そして出力と、とてもスムーズに作業を行うことができるのです。
ただ、インターフェイスは、必ずしもビギナー向けとはいえません。ある程度、ビデオ編集作用の流れを理解していないと使いこなすのも難しいかもしれません。
とはいえ、AVCHD映像をネイティブで編集できるというのは、ビデオ編集の勉強も兼ねて利用してみる価値は十分にあります。
【関連サイト】
トムソン・カノープス
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