ハイブリッドカー/ハイブリッドカー基礎知識

考え方次第で買い得にも羊頭狗肉にも ツイン49万円は本当に買い得か(2ページ目)

49万円という超低価格が設定されたスズキのツイン。このモデルは本当に買い得なのか、それともユーザーを関心を集めるための道具で実際は羊頭狗肉でしかないのか。

執筆者:松下 宏


でも、ツインのガソリンAが売れるとしても、実際にはパーソナルユーザーはまずいないと思う。仕事の都合上どうしてもクルマが必要という企業が業務用に買う程度だろう。ぜいたくに慣れすぎだと言われるかも知れないが、個人ユーザーにとっては、今ではAT車が普通の選択だし、各種の快適装備もごく普通のものになっている。急に耐乏生活をしろと言われてもできない人が大半だろう。ガソリンAを選ぶのはちょっと無理だ。

となるとガソリンBを選ぶしかなくなり、これだとキーレスエントリーやパワードアロックなどの便利装備が備えられているが、オーディオなしで価格は84万円、3万円ほどのオーディオを装着すると87万円のクルマになる。これだったら、ミラのLにABSをオプション装着したほうが安い。3ドアなら本体価格が75万9000円で、ABSが3万円だから80万円以下でオーディオ付きのミラが買える。このように考えるとガソリンBは買い得ではなくなるから、ガソリンAに49万円の価格を設定するのは羊頭狗肉であるとの考えも成立することになる。

だから、完全に割り切って装備のないクルマをゲタ代わりに使える人にとってはツインはけっこう安い。小さくて駐車スペースを取らないことや、維持費の安さなどからセカンドカー、サードカーとして使う人に勧められる部分がある。逆に割り切ることのできない人には、決して安い買い物ではない。ちょっと変わったクルマに乗ることの満足を含めて考えることになる。
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