女性から見たレクサス




ついにレクサスがスタートしました。
「結局トヨタなんでしょ」という人もいたりして、女性だと車社会のブランド戦略というものがピンとこないかもしれませんが、わかりやすく例えると・・プラダとミュウミュウのような関係とでもいいましょうか。オーナーやデザイナーが同じでも、ターゲット層をしっかりと分けて素材などを差別化し独自のブランドイメージで売っていくものです。

そんなレクサスのターゲットは“富裕者層”という日本ではいままでなかった試み。そのため「最高のサービスを提供する」ということにこだわり、クルマだけでなく接客から何からすべてが上級のおもてなしになっています。

ここで感じたのが“おもてなし”の作法というか振る舞いです。女性として、とても大切な身の振る舞い方。けど慌ただしい時間に追われついつい忘れてしまいがちな部分でもあります。たとえばペン1本差し出すにしてもどう渡すかで、大雑把にも優雅にも見えてしまいます。
そこでレクサスでは接客の際には指先にまでこだわっているというのです。ある意味この立ち居振る舞いは、女性にとってとても参考になる気がしました。お茶の出し方、目線の持っていきかたなど、本当に些細なことの一つ一つが優雅で、でもけして嫌味っぽくも偉そうでもない自然な身のこなしは、同性ながら見とれてしまったほどです。
しかもこれ、特定のお店の特定の人物だけの話ではなく、すべてに共通したものだからスゴイのです。これだけ配慮が行き届いていれば、クルマも安心して乗れるだろうな、という発想には当然なるなよぁと関心してしまいました。

また“その場では積極的にセールスをかけない”というのもレクサスの方針です。この方針は高級宝石店などにも通ずるものがありますよね。だからこそゆっくりアイテムを見られるし、もしかしたらレクサス店こそ、女性が足を運びやすいクルマの販売店なのではないかと思いました。クルマだけでなく、先にも言った“人との接し方”など見所がたくさんありますからね。


そんな古式ゆかしき、大和撫子的な優雅な接客が印象的なレクサスですが、クルマのほうはなかなかスパルタンというか、スポーティに感じました。ハードなインプレッションは、他のガイドの方にお任せするとして、あくまでも女性目線でクルマを見てみると、「アリスト」の後継となる「レクサスGS」(520万~630万円)でもかなりアグレッシブで、優雅にクルマを乗るというよりは、積極的に走りを楽しむタイプに感じました。もともとアリストはそういった傾向だったのですが、個人的には“レクサス”という冠がついたことで、もう少し穏やかになるかと思っていたのですが、そんなことはなかったです。“日本”という狭い枠の中で考えると、もう少しマイルドさが欲しくも思えるのですが、難しいところです。
ただ単純に速さや静粛性などをみれば、ものすごいハイレベルな中身になっていることは間違いないです。
インテリアはシンプルながら重厚感があり、かなり落ち着いた雰囲気に。この落ち着きが良い意味でも悪い意味でも「トヨタっぽい」と感じる部分でもあり、ライバル視されるBMWやメルセデスとの違いにも感じました。そしてそこが520万~630万円を高いと感じるか、妥当な線だと感じるかの境界線に繋がる気がします。

また9月末に導入されるレクサスISは、レクサス車の中で最も価格が安くなる390万~525万円ですが、これは正直、ちょっと割高感を感じました。まぁハード面だけでみれば加速も気持ち良いし、機敏に扱えるのですが、ややジャジャ馬的な乗り味も気になったし、ハード面以外でインパクトに弱い気がしたから。旦那様がISが欲しいと言ったら「ちょっと高すぎない?」と言ってしまいそうです。レクサスというクルマは、どこにウエイトを置くか、何に価値を感じるかでずいぶんと評価が変わってくるものです。

ただそもそも、狙っているユーザー層がそんなちょっとした価格差や価値観を気にして買うような層ではなく、あくまでも「これ」が気に入ったから買う! という層なので、少々私のコメントは的外れなのかもしれませんが。

とにかくマスコミで頻繁に取り上げられているように、国内では今までにまったくなかった形のブランド。もしパートナーがレクサス店に行ってみようかな、となったら迷わず一緒について行くことをオススメします。現代の“高級”“上質”“優雅さ”そして“おもてなし”といったものが、どういうことなのかがとてもよくわかり、高級車のありかたというものもクルマを知らない人でも理解できます。
そういった意味では、間違いなくレクサスは既存の国内ブランド、もちろんトヨタともまったく違い、間違いなく一度足を踏み入れれば、女性の目にはレクサス=高級というイメージは植え付けられるはず。ブランドイメージを構築するための第一歩としてはこれは大成功と言ってもいいでしょう。
ただこれが本当に成功か否か? の結果が出るのは3~5年後、つまり最初の車検か次の車検といった買い換え時期にユーザーがどう動き、中古車市場がどうなるかではっきりすると私は思っています
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