結論を先に言ってしまうと一概に「小さいクルマ=慣れない人向け」という考えはノー。一番大切なこととは、クルマの大きさよりも視界の良さ。これである。手の長さや足の長さなど、体型は様々。もちろん今のクルマは細かく微調整出来るようにはなっているものの、ペダルの角度やシートの柔らかさなどは千差万別。そんな中で、一番良いのは実際に運転席に座って見て、広い視界が確保出来て、なおかつ車幅感覚が掴みやすいものがベストなのだ。
もちろん小さいクルマのほうが、小回りは利くことが多いので車庫入れや、狭い道でのすれ違いも少しは楽。とはいえ、いくら小さいクルマでも視界が悪いものでは何にもならない。またトラックなど大型車の通りが多い、国道などを走ることが多いのならば、軽自動車よりもある程度サイズのあるクルマのほうが、割り込みなどもされにくく、走りやすいのも事実。小さく、車高の低い軽自動車は、大型トラックなどからは発見されにくく、そのため急に割り込まれたりすることも多々あるから。
ポイントは、クルマ自体のサイズよりも、とにかくクルマのサイズが運転席から分かりやすいか?ということ。最近人気のハイトワゴン(やや背の高いワゴンやミニバンタイプ)は、目線を高くしてあるため、前が見えやすいということも人気のポイントの一つ。また実際に大きく見えるクルマでも、小回りの利くクルマや逆に小さくても小回りの利かないクルマというのもある。
その目安として参考になるのが、カタログの裏に書いてある『最小回転半径』という項目。ここの数値は小さければ、小さいほど小回りが利くということになる。こういったカタログの数字を目安にし、さらにショールームなどで実際に運転席に座ってみて、視界の良いクルマを選ぶようにしていこう。その際には、遠慮せずにシート位置や高さ、ステアリングの角度などを変えてみて、自分の体にフィットするかの確認も忘れずに。前だけでなく左斜め後ろの視界のチェックも忘れずに。クルマも人と同じ。外見だけで判断しちゃダメなんですぞ。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。