ムルティプラは、1998年に本国デビューを果たしたMPV(多目的乗用車)だ。個性的でユニークな箱形スタイルと、前3人後3人という6人乗りパッケージングで、フィアット車の中でも正規輸入が待望されていたモデルの1つ。
本国ではタクシーやレンタカーでの需要も旺盛で、イタリアに行ったことがある方なら、町中でムルティプラを見かけたに違いない。ミニバンとしても、セダンとしても、ステーションワゴンとしても、そして商用バンとしても使える、まさにMPV、だ。
この度、日本に導入されることになったのは、ムルティプラELXの1グレード。常用域での扱いやすさが自慢の1.6Lエンジンに5マニュアルミッションを組み合わせた右ハンドル車のみ、の設定だ。
1回見たら忘れられないほどのインパクトがあるスタイルは、実は非常に理に適ったもの。真四角のスタイリングは余裕の居住空間と積載能力のためだし、ユニークなライト配列は視認性という機能を最大限考慮したものである。