室内の第一印象は、随分と質感を上げたなあ、というもの。それとともに目を凝らせばその材質に相当くろうした後も伺える。ダッシュの素材などは、一見よく見えるけれど、注意深く見ればちょっと安っぽいのは否めない。
アバルトはセレスピードのみの設定だ。ハンドルにアップダウンのパドルシフトが付くのは147セレスピードと同様。
乗り味はコンフォートさを優先したものだ。加速時に5気筒特有のうなり声(ボルボとよく似ている)をあげるが、スピードに乗ってしまえば、静粛性は申し分ない。
5ドアモデルはもちろんのこと、3ドアも大人4人が十分くつろげる室内スペースを有しており、乗り心地に振ったハンドリングとあいまって、今までのイタリアンコンパクトとは一線を画する性格といっていい。つまり、プジョー307もそうだが、完全にゴルフの対抗馬として登場したといえる。