もっとも進化したソフトトップ車
逆に、ソフトトップを採用すれば、これらのデメリットのからは大なり小なり開放されることになります。とくに、より重い物体が車両の中の高い位置で移動することは、車両の運動性能にも大きく関わる問題です。
トップを開ける場合は15秒、締める場合は17秒の短時間で動作が完了する |
ソフトトップについて、A5カブリオレの日本仕様について、本国ではオプションとなる「アコースティックソフトトップ」という上級仕様が標準となります。車内から見てもわかるのですが、このソフトトップのつくりのよさは特筆できるものです。とても厚みがあって、閉めるとクローズドルーフに匹敵する遮蔽感を得ることができます。ソフトトップのオープンカーありがちな、どこか開いているような感覚はまったくありません。
ソフトトップは、停車中だけでなく、50km/h以下の走行中にも開閉することが可能となっています。さらにリモコンキーで車外からも開閉を操作できるようになっています。
インテリアについても、スポーツタイプのレザーシートには赤外線を反射する特殊な加工を施されており、直射日光の下でも最大で20度程度も温度上昇を抑えることができるとのことです。また、ラゲッジスペースの充実ぶりも特筆できるでしょう。A5カブリオレは、ソフトトップのオープンカーとして、世界でもっとも進化したクルマではないかと思えてきます。
安全面では、万一の横転に対して、Aピラーの強化とともに、ポップアップ式のロールオーバーバーが展開して、乗員の生存空間を確保するようになっています。
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