一新された5Lエンジンがポイント
価格はXKRクーペが1,550万円、XKRコンバーチブルが1,650万円 |
2代目となる現行ジャガーXKシリーズは、2006年7月にデビュー。当初はNA(自然吸気)エンジンのみの設定だったところ、2007年4月にスーパーチャージドエンジンを積むXKRが追加され、それから2年を経てマイナーチェンジが実施されました。
ポイントを列挙すると、エンジンの大変更、エクステリアの小変更、ドライブセレクターの採用、シャシーチューニングの変更、新グレード「ポートフォリオ」の追加というあたり。すでにXKRをベースとしたポートフォリオの名の付く限定モデルが発売されたこともありますが、今回はNAエンジンを搭載する上級版としてカタログモデルに加わったわけです。
変更点の中でもっとも注目すべきはエンジンです。これまでは4.2LだったV8エンジンは12年ぶりに一新され、排気量が5Lに拡大されるとともに、直噴化や可変カムシャフトタイミングが採用されています。NAとスーパーチャージドの2種類があるのは従来どおり。それぞれスペックが旧4.2Lに対して、NAではパワー26%、トルク23%、スーパーチャージドでは同じく23%、12%と大幅な向上をはたしています。
800ccの拡大とは思えないほどパワーが上がっている上、燃費も向上して排出ガスもクリーンになっているわけです。こうしていいことづくめであるにもかかわらず、現行税制では税負担が増してしまうというのは、承服しかねる思いです……。
ところで、現行XKシリーズのトピックのひとつに、アルミボディであることが挙げられます。おかげで、全長4,790mm、全幅1,895mm(20インチ仕様は1,915mm)という、けっこう大柄な車体のわりには、車重がクーペで1,690~1,810kg、コンバーチブルで1,730~1,860kgと比較的軽量に抑えられているのも特長。これによりドライブフィールには、もっと小さなクルマに乗っているかのような身軽な感覚をもたらします。
また、スチールボディとはひと味違うボディ剛性の高さもアルミボディならでは。一体感ある走り味をもたらします。これらの感覚は、とりわけ高速でカーブを曲がっているときの動きに感じられます。重量や剛性面で不利なオープンボディながら、よじれるような感覚は皆無なのです。
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