ジャガーが放った異色のスポーツカー

ジャガーFタイプ

試乗した「Fタイプ V8 S」の価格は1250万円。下には3リッターV6エンジンを搭載する950万円の「Fタイプ」もある

ジャガーのスポーツカーといえば、往年の名車「Eタイプ」のことをご存知の方も多いことと思いますが、そのEタイプの登場から半世紀あまりを経た2013年、ジャガーから非常に興味深いニューモデルが登場しました。その名も「Fタイプ」。件のEタイプの血統を受け継ぐモデルという意味にほかなりません。ただし、FタイプはEタイプの復刻版ではありません。デザインの面でEタイプとの関連はあまり感じられないし、さらにはジャガーの他の現行ラインアップとの共通性もあまり感じさせない、新しいタイプのスポーツカーです。

そんなFタイプは、まず文句なくスタイリッシュ。最近のジャガーはXFシリーズという新しいテイストのミドルセダンを送り出したり、フラッグシップのXJシリーズを大幅にイメージチェンジしたりと、ブランドイメージの変革に努めているように見受けられますが、Fタイプでまた新しい魅力的な世界を見せてくれたように思います。
ジャガーFタイプ

ボディサイズは、4470mm×1925mm×1310mm。ホイールベース2620mm。車両重量はV6のFタイプが1730kg、Fタイプ V8 Sが1810kg

インテリアも、ジャガーといえばウッドやレザーをふんだんに用いているイメージがありますが、Fタイプはかなり異質。レザーを多用しているものの、ウッドではなく、かわりに金属系の素材を用いています。インパネをはじめインテリアのデザインも新しい感覚で、ドライバーを中心にすべてのものがレイアウトされていて、高級車である以前にスポーツカーであることを強く感じさせる、とても精悍な雰囲気に仕立てられています。

シートポジションは低く、ATのモード変更には、他モデルに用いられているロータリー式のセレクターではなく、レバー式の「ジャガー・スポーツシフト・セレクター」が与えられています。スポーティなFタイプにはこちらのほうが相応しいとジャガーも判断したのでしょう。エアコンを作動するとダッシュ中央の吹き出し口が上方にせり出します。最近のジャガーは、こうした仕掛けを好んで採用しているのも特徴です。
ジャガーFタイプ

液晶ではなくアナログの大径メーターを装備。操作系はシンプルでわかりやすい

ジャガーFタイプ

オプションのパフォーマンスシートは、ハードなコーナリング時にも優れたサイドサポートを提供