洗練された都会的イメージと機能美
、三菱のセダン系車種の「新しい顔」である逆スラントノーズに台形グリルを基本とする。フロントからテールにかけて流れるような空力フォルムに、風洞実験により生み出されたダウンフォースを生み出す各エアロパーツが印象的 |
プラットフォームは、少し前にデビューしたギャランフォルティスと共用です。エボ7~9では、キャビンがやたらと大きく見えて精悍さを欠いていたように感じていましたが、エボXは、室内は広いにも関わらずスタイリッシュなフォルムに仕上がっています。特徴的な「逆スラントノーズ」に始まるフロントマスクは、空力的には決して好ましくないはずですが、見た目のインパクトは大きいものがあります。さらに、エアアウトレットや大型リアスポイラー、リア下部のディフューザーなど、いかにもランエボらしい空力付加物も備わります。
従来のランエボは、悪くいうといささか汗臭いイメージもあったところ、エボXでは洗練された都会的なイメージが漂います。こちらのほうが時代のニーズに合っているのでしょう。全体のスタイリングの印象も、従来よりも万人向けとなったように見え、いわゆる「走り屋」的なネガティブなイメージは薄れたように感じられます。
エボXは、世界でもっとも進化した卓越の4WDシステムを持つクルマ。それはエボXのみが持つ世界であって、このクルマに乗る人のみが味わえる楽しさです。そして、ランエボファンの「期待に応える」という意味合いでも、エボXはかなり高得点をあげられるのではないかと思います。さらには、洗練された雰囲気で、これまで輸入車に目を向けていた層を振り返らせ、新たなユーザー層を取り込むことも期待できそうです。
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