コンパクトSUVの万能性

ユーティリティプレーヤー

復活を果たしたRVR。発売1か月で目標の3倍、5000台を突破というまずまずのスタートを切っている。エンジンは1.8LのNAで6速スポーツモードCVTとの組み合わせ。価格は178万5000円～244万9650円

RVRの復活は、コンパクト・ミドルクラスのSUVがひしめく日本では遅い印象も受けるが、世界的に見ればまさにトレンドで、ニューカマーを見てもBMWのX1、アウディのQ3、プジョーの3008など、多士済々といった感がある。

SUVといえば、かつてはアメリカのフルサイズ4WDやカイエンやQ7などの欧州勢を中心としたラージクラスが隆盛を極めていたが、SUVにもダウンサイジングの流れがようやくやってきたという印象が強い。

コンパクトSUVのメリットは、ミニバンほどではないが高いアイポイントや取り回ししやすいサイズによる運転のしやすさ、嵩のある荷物を飲み込むラゲッジは、後席を倒せばステーションワゴン的に使え、FFモデルであってもスキーエクスプレスとしての資質は十分、4WDであればいざというとき頼りになるなど、高い万能性がまず挙げられる。

現代のファミリーカー

コンパクトSUVは、ラージクラスとは違いフロアが低い位置にあるモデルが多く、大きな荷物の乗せ降ろしがラクなケースが多い。RVRの荷室フロアの高さもちょうどいい

子どもがいる家庭や時には両親を乗せるという多人数乗車へのニーズがいまだ高いのは、休日の高速道路を見れば一目瞭然だ。
一方で、3列目までフル乗車をしているミニバンが少ないのも事実で、3列目はいつ来るかは分からないが、いざというときの備えともいえる。それ以外にも車内が広い、視界がいい、荷物が積めるなどミニバンには多くの魅力があるのだが、こうしたニーズに応えられるのがSUVなのだ。さらに、3列目が必要でなければ新星RVRのようなコンパクト・ミドルサイズのSUVでも十分。RVRの全長4295×全幅1770×全高1615mmは、5ナンバーサイズミニバンの代表格ステップワゴンの全長4690×全幅1695×全高1815mmよりも短くて幅広で背が低い。全幅は3ナンバーを超えているが、日本ではジャストサイズといえるクラスで、しかも室内幅の余裕は十分に感じられる。大人4人が乗ったときの積載力も必要十分だ。

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