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容積系ミニバンのススメ

ミニバンに本当に3列が必要な人もいるだろうが、趣味を楽しんだり、日常の使い勝手を考えたりすると2列シートの容積系モデルも侮れない実力を備えているのだ。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

本当に3列目が必要?

カングー
昨年フルモデルチェンジを果たしたカングー。先代はルノーで最も売れていたモデルだが、ボディが大きくなりやや勢いは落としている。だが、PHP制度により25万円のエコカー補助金の対象車に。さらにルノーからの乗り替えで10万円の下取りサポートも用意されている。価格は5速MTが219万8000円、4速ATが229万8000円
今回は容積系ミニバン、ワゴン、バンの魅力を考えてみたい。6人以上の乗車が必須となると当然3列シート車か、2列シートでは、現役ではフィアットのムルティプラ、昨年生産を終えたホンダ・エディックスや日産ティーノといった過去のモデルになってしまう。

考えたいポイントは本当に3列フル乗車をする機会があるかということ。5人までの乗車で、趣味の道具や大きめの家具などを積み込むなら容積系モデルの方が使い勝手がいい。こうした用途ではステーションワゴンも魅力的だが、残念ながらステーションワゴン市場そのものが縮小しているのが現状だ。

フランス車らしさ満開

荷室
とにかく四角い空間は後席をたたまなくても日常使いには十分なスペースといえるが、後席を倒せば引越ができそうな広大なスペースに変身する。助手席も倒せるから2mクラスの長尺物も積み込める。前席、後席上にもオーバーヘッドコンソール収納を用意
新型カングーの最大の魅力は、先代同様広大な荷室スペースによる積載性だが、スタイリングや「ジョン アグリュム」というイエローカラーに代表されるボディカラーも日本車には望めない個性だ。日本では乗用としてリリースされているが、本国では元々貨車として登場、使い勝手のよさから乗用としての人気が高まり、現在に至っている。かつて日本のハイエースも同じような道のりを辿ってきたが、ビジネスユースやドレスアップやキャンピングカーのベース車が中心で、乗用はアルファード系に移行している。

さて、ニューカングーだが、大きくなっただけさらに荷室は大きく拡大し、使い勝手も進化している。2列目が倒れるのはもちろん、助手席もフラットになるのでスキーなどの長尺物も余裕で飲み込む。また、ルーフレールは通常時は縦に配列されているが、横に変更することも可能で、屋根上の活用も自在にできる。

走りに関してはワイド化により、安定感が劇的に向上したのが朗報だ。よく利くブレーキもあって高速道路から山道まで安心して走りを楽しめる。パワーはやや非力だが、よく粘る実用エンジンなので、実用上不足はない。荷物をいっぱい積み込んでのアウトドアの足として、最適な相棒になること間違いなしのモデルといえる。

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