モータースポーツ/WTCC(世界ツーリングカー選手権)について

世界一の喧嘩レース、WTCCが熱い!(3ページ目)

いつでもどこでもサイドバイサイド!前のマシンを押してでも抜く!「世界一の喧嘩レース」と形容されるWTCC(世界ツーリングカー選手権)の2010年の見所をご紹介。今後、要注目のレースカテゴリーです!

辻野 ヒロシ

執筆者:辻野 ヒロシ

モータースポーツガイド

47歳にして世界チャンピオン、タルクィーニ!

WTCCでは「名手」と呼ばれる多くのベテランドライバーが参戦していることでもお馴染みです。その代表とも言えるのが、昨年のチャンピオンであるイタリア人、ガブリエーレ・タルクィー二です。
ガブリエーレ・タルクィー二
【写真提供:WTCC】

男性ホルモン出まくりのスキンヘッドがトレードマークの彼は元F1ドライバー。80年代後半から90年代にかけてF1で走りましたが、彼が所属したのはB級チームばかり。獲得ポイントは僅かに1ポイントと恵まれませんでしたが、熱狂的なF1ファンにはよく知られる存在でした。

94年からツーリングカーに転向し、2003年にはWTCCの前身であるETCC(ヨーロッパツーリングカー選手権)でチャンピオンを獲得。2006年からセアトに移籍し、昨年は初の世界チャンピオンに輝きました。47歳での4輪レース世界チャンピオンは史上最年長の記録。「苦労人」という言葉がぴったりな彼が掴んだ栄光でした。そんなタルクィー二はまだまだ元気モリモリ!2年連続のチャンピオンを狙って衰えぬ速さを見せています。

セアトから移籍した業師、イヴァン・ミューラー

90年代からツーリングカードライバーとして活躍しているフランス人、イヴァン・ミューラーは2008年の世界チャンピオンドライバー!BTCC(英国ツーリングカー選手権)で長年活躍した後、2006年からWTCCに登場しました。
イヴァン・ミューラー
【写真提供:WTCC】


極端にアグレッシブなドライビングは見せず、荒れたレースでも着実に上位に食い込んでくるドライバーで、年間チャンピオンを獲得した2008年は22レース中20レースを8位以内でフィニッシュしています。シュアというよりはしぶといタイプのドライバー。その走りが認められ、今年はチャンピオン請負人としてシボレーワークスに移籍しました。

爽やかなるプリンス、アンディ・プリオール

アンディ・プリオール
【写真提供:WTCC】
「BMWの顔」とも言えるドライバーが英国人のアンディ・プリオール。2005年から3年連続でWTCC王座に輝いたWTCCの大スターです。ここ数年はセアトに押され気味のBMWに乗りますが、今年はBMWが得意とするスタンディングスタートのRace2で目立った走りを披露。不利な状況でもできる限りを尽くして優勝を狙う姿勢は世界中のファンを魅了しています。



この3人の年間チャンピオン経験者が今シーズンのキーパーソンといえます。ポルトガル戦(10レース消化)の時点ではイヴァン・ミューラー(シボレー)がランキング首位、2位にタルクィー二(セアト)、3位にプリオール(BMW)と年間チャンピオン経験者が後半戦もガチンコ勝負で戦う状況になっています。

WTCCの今後。来年はついに鈴鹿で開催!

WTCC(世界ツーリングカー選手権)は今年、ロシアの自動車メーカー「ラーダ」が撤退し、BMWの撤退も噂されるなど、シリーズの開催も危ぶまれている状況でした。しかし、蓋を開けてみると面白いレースが展開され、今後再び盛り上がってきそうな状況になってきました。
横浜ゴムはタイヤ供給から100レース目を迎えた
【写真提供:WTCC】
今後期待されるのは新しい自動車メーカーの参戦です。販売に直結する市販車ベースのレースとあって、WTCCはメーカーが参戦意義を見つけ出しやすいレースと言えるでしょう。

WTCCも新しい展開を考えているはずです。これまでヨーロッパを主なマーケットにしていた自動車メーカーも他の自動車販促エリアに資本を投下しなければなりませんから、WTCCとしてはアフリカ・モロッコでのレースを開催するなどヨーロッパ以外での活動を活発化させています。特に中国に代表されるアジアマーケットは外せないでしょう。

F1を頂点とするピラミッドが出来上がってしまっているフォーミュラカーレースとは違い、経験の少ないアジア人ドライバーも参戦しやすいのが、ツーリングカーレースの利点です。アジア人ドライバーを起用し、アジアでの開催を積極的に進めることで新しいマーケットの拡大が期待できます。

WTCCがその足がかりとしたいのは「日本」です。これまで2年間、岡山国際サーキットで日本戦が開催されてきましたが、今年を最後に来年からはより近代的な施設をもつ鈴鹿サーキットでの開催となります。当然、「ホンダ」「トヨタ」といったメーカーの参戦も期待していることでしょう。鈴鹿または富士での開催は以前からの希望であり、今後アジアマーケットに積極的に進出していくためには日本のメーカーの参戦、そして近代的な施設での開催は不可欠なのでしょう。
鈴鹿サーキット
おそらく今後、日本ともまた新しい関わりが出てくるであろうWTCC。自動車メーカーだけではなく、成熟した日本のレース業界もアジアマーケットに自分たちの技術やノウハウを売り込むビッグチャンスになるかもしれません。今後、WTCC、そしてツーリングカーレースの動きは目が離せないものになると思いますよ!

【テレビ放送】
地上波:テレビ大阪「WTCCレースダイジェスト」
テレビ大阪 WTCC
↑放送後に動画をサイトにアップ。iPhoneにも対応。

CS: GAORA 「WTCC」
GAORA



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