クレバーでスマート、平手晃平は日本のスター候補だ。
爽やかな笑顔を振りまく平手晃平。清潔感溢れるその表情はスター性充分だ。 |
平手は16歳でフォーミュラトヨタにデビュー後、翌年から活動の場をヨーロッパに移し、今年は海外レースキャリア4年目を迎えていた。ユーロF3は2年目であるが、昨年は非力なオペルエンジンを搭載するチームながらも善戦。今年はついに念願のメルセデスエンジンを搭載するトップチーム、マノーモータースポーツに移籍しチャンピオンを狙った。
ユーロF3では開幕戦の第1レースで優勝を飾ったが、残念ながらその後は優勝に恵まれなかった。しかし、キッチリとポイントを重ねて、終わってみればシリーズ3位を獲得している。
決勝レースのスタート前に集中力を高める平手晃平。 |
しかし、小林と平手のフロントロウ対決となった予選レースではフォーメーションラップ中に誤ってタイヤをウォールにヒットさせてしまい、サスペンションにダメージを負ってしまう。バランスを欠いたマシンで苦しいレースとなったが、何とか3位に入ることに成功した。
マイク・コンウェイとテール・トゥ・ノーズのバトルを展開する平手晃平。この後ブレーキトラブルに悩まされることになる。 (写真:Yoshi KITAOKA) |
平手は決して無茶をするタイプではない。彼のキッチリと結果に結びつけていくクレバーな走りはF1に行った時に大きく評価されるのではないだろうか?マカオでは自分のミスやマシントラブルで悔しいレースとなったが、彼にはすでに最終試験への道ができている。
「ここ(マカオ)には戻ってきませんが、来年も頑張ります。見ていてください」
そう言い残して平手はギアサーキットを後にした。すでに気持ちは来年に向けて前進を始めている。来年は中嶋と共にGP2に参戦することが決定している平手晃平。さらにはオフシーズンにはTOYOTA F1 Teamのテストも経験している。GP2のレースで結果を残し、きっと訪れるであろうF1テストのチャンスでその才能を発揮すれば、おのずと道は開けてくるに違いない。
平手晃平は実に爽やかな笑顔を振りまく好青年だ。彼の周りに与える印象は実に気持ちよく、それでいてしっかりしているから応援したくなるタイプだ。今後の活躍次第ではファンの数も急増し、日本を代表するF1ドライバーになる可能性も充分に秘めている。
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期待を背負う日本の2世ドライバー、中嶋一貴