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数々のドラマを生んだ鈴鹿サーキットの名物 鈴鹿から130Rが消えた

鈴鹿サーキットの名物コーナー130Rが改修され新しくなった130Rは入り口がタイトになったもののコーナー出口の道路幅が広く浅いコーナーとの複合になったために、より安全になったようだ。ただ…

執筆者:松田 秀士


鈴鹿サーキットの名物コーナー130Rが改修されさた。昨年のF1日本グランプリ、トヨタに乗るアラン・マクニッシュが大クラッシュしてから安全性に疑問が投げかけられたのか、新しくなった130Rは入り口がタイトになったもののコーナー出口の道路幅が広く浅いコーナーとの複合になったために、より安全になったようだ。

ただ、やはりあの名物だった130Rが消えててしまったのは寂しいね。僕も、F2やF3000時代、このコーナーで大クラッシュして悲しい思いをした。ここでクラッシュすると、ほとんどの場合マシンは全損となる。もちろん身の危険も感じる。だから、このコーナーを攻めるのは恐かった。

でも、130Rをうまく立ち上がったときの達成感はなにものにも変えがたっかた。それに、完璧に近いコーナーリングをすればシケインまでのスピードが上がるので0,5秒ぐらい一気にタイムが縮まった。だからいつもチャレンジする誘惑が待っていた。

リスクを犯しても、うまくクリアすればタイムが縮まる。130Rが、最後のコーナーといえるシケインの手前のコーナーだったから、余計に頑張ってしまう、という理由もあった。何故なら、130Rに行くまでのデグナー等でミスをしていたとしよう。ドライバーというものは、ミスを犯したらそのロスをどこかで取り戻したいもの。そんな時、130Rは絶好の起死回生の玉手箱だった。

改修前のさらに昔の130Rは、インサイドに山肌があり完全にブラインドコーナーだった。そのときは、もっとチャレンジングだった。

コースが安全になるのは嬉しいことだ。でも、この130Rの改修はちょっと寂しい気分になってしまう。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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