細かいところで迷いがある
2.4リッターアトキンソンサイクルエンジンとモーター、リダクションギアを組み合わせたハイブリッドシステムを搭載。23.0km/Lという抜群の燃費を誇る |
乗り心地の質感は少しばかり課題を残してしまっているようだ。良好な路面を走っている限り、カンペキにフラットな乗り心地を実現してます。けれど道路の継ぎ目に代表される路面の大きめな凸凹を30~60km/hで通過すると、普通の日本車レベル。欧州車の域に達しておらず。
ただ80km/h以上の高速域や、ワインディングロードなどで横方向に大きなGが掛かるような乗り方をすると、再び印象が良くなる。おそらく「クルマ作りの基本」となるボディ剛性についちゃキッチリ確保出来ているんだと思う。細かい煮詰めの段階で迷っているのかもしれません。
植物を原料としたエコプラスチックを内装部品として採用。燃費だけではなく、様々な観点から環境負荷の低減を図る |
レクサスというブランド、本来ならベンツやBMW、アウディなどと真正面からぶつかっても勝負出来るくらいの質感を実現出来てないといけない。というか、そいつがレクサスの目標になっている。良質のショックアブソーバーを採用しているのだから、早く追いつき追い越して欲しいと願う。
グレードは395万円から535万円まで。ベーシックグレードでもナビからLEDヘッドライトに至るまでフル装備状態。オプションが全く付いていない395万円の試乗車を試したが、不満無し! けれど高いグレードになると、インテリアの素材などキッチリ良くなります。
ということで、もし限られたご予算しかなければ395万円のグレードだけ考えること。上を見たら迷う(迷って予算を上乗せ出来るならいい)。じゃなければ秋にデビューするトヨタ版の兄弟車「SAI」を狙うのも手か。同じ装備内容ならSAIの方が50万円くらい安くなると予想しておく。
撮影:尾形和美・カーセンサー