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レクサスIS-Fは「降りたくなくなる」か?(2ページ目)

レクサス初のスポーツモデル、IS-Fが登場した。「AMG」「M」をライバルとするスポーツモデルで、ISのボディに5リッターエンジンを詰め込んだハイパワーマシン。富士スピードウェイで試乗した。

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

GT-Rと比べると割高か……

レクサスIS-F走り
レクサスにおいて「F」は特別な称号。メルセデスにおけるAMG、BMWにおけるMを目指した

今回の試乗コースである富士スピードウェイは生憎の雨(路面もフルウェット)。挨拶代わりに1コーナーを抜けた時点でアクセル全開を試してみた。すると加速感は文字通り「シートに体がめり込む」とレベル。速度リミッターが効く180km/hまでの到達時間もあっという間(最高速は280km/h前後とのこと)。

富士スピードウェイのような長くて広いF1公認のサーキットになると、相当なハイパワー車でも「もっとパワーを!」と感じるものなのだが、そんなこと全く感じさせない。なるほどAMGやMをライバルとしてるだけある。

基本的にレクサスLSと同じ8速ATトランスミッションにも少し手を加えてきた。「Mモード」を選ぶと変速はランサーエボリューションXのツインクラッチSST並みに速い。何と変速にかかる時間は0.1秒! パドルでの操作も可能でシフトダウン時に回転を合わせるブリッピング機能も付く。

レクサスIS-F内装
シート、メーターなどがIS-F専用装備。アイドリング時の静粛性は他のレクサスと同様

変速する際のフィーリングもMモードを選ぶと「コツン」というショックを伴い、日産GT-Rほどでないけれど、少しだけドライバーをワクワクさせてくれる。ちなみに「ノーマルモード」ならLSと同様の極上の滑らかな変速となります。

コーナーもなかなか。タイヤのグリップ内で走っていれば操作に対して非常に素直に反応してくれるし、サーキットのように安全が確保されている場所ならスライドさせて楽しむことも可能。姿勢制御装置が普及して以来、スライドする領域で遊べるトヨタ車はあまり記憶にないので、これまたトヨタとしちゃ頑張ったと思う。

姿勢制御装置(VDIM)を「スポーツ」というモードにしておけば、本格的に危なくなってきた時のみ姿勢を戻すという制御方法。多くの人が楽しめるという意味ではなかなか好ましい。腕自慢ならVDIMを完全にオフにして思いのまま(自己責任の範囲)にスライドさせることも可能。

気になるのは766万円という価格。世界最強のGT-Rが777万円ということを考えると割高に感じてしまう。冷静になればGT-Rが破格なのであり、クルマとしての楽しさも「番外」と言えるくらい飛び抜けている。IS-Fの価格は「少し高い」程度。性能だって常識的な範囲内でのトップクラス。4ドアボディということもあり、お金持ちなら日常の足として使うと楽しいんじゃなかろうか。

ちなみにIS-Fは月40台の生産台数に対して1000台以上の注文がすでに入っており、納車まで1年から2年かかるとのこと。

【関連リンク】
レクサスIS-F公式サイト
レクサスインフォメーションデスク TEL0800-500-5577

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スポーツカー&オープンカー『レクサス初のプレミアムスポーツ「IS F」
 
撮影:尾形和美・カーセンサー
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