国産車からの乗り替えならOK、でも欧州車からのユーザーは…

これまでメディアに登場していたレクサスGSの試乗レポートは、いずれもプロトタイプ。正規の日本仕様車じゃない。試乗する際も「市販モデルはもっとリファインされています」とアナウンスされていた。ということで今回試乗レポートするのが、本当のレクサスGSだと思って欲しい。

まず最も高い4,3リッターV8エンジンを搭載する『GS430』のアクティブスタビ(電子制御サス)仕様から。Dレンジをセレクトし走り出すと、圧倒的に滑らかな乗り心地で驚く。国産車から乗り換えた人なら、一発でノックアウトされるくらいのレベル。なかなか良いかもしれない、と関心しつつ狭いワインディングロードに入ると「いけません」。

インテリアの質感は悪くはないがハンドリングはベンツやBMWには勝てない
ハンドルを少し切ったあたりの反応が曖昧で楽しくないのだ。このサスペンション、乗り心地重視のダンナ仕様だと考えて欲しい。続いてノーマルサスペンションのGS430に乗る。さすが素直。電子制御サスだと狭く感じたワインディングロードが1mくらい広く思えるほど。

その代わり乗り心地は硬め。道路の継ぎ目などを通過すると「ビシッ!」っという振動を感じてしまう。こいつを嫌って電子制御サスを開発したのかもしれない。もっと良質のダンパー(サスペンションの動きを吸収する部品。日本製は世界的に評価が低い)を使えば、乗り心地とハンドリングを両立出来るのに…。自分で買うなら一瞬も迷わず「普通のサス」を選ぶ。

続いて新開発となる3,5リッターV6エンジン搭載の『GS350』を試す。なるほどV8エンジンより多少スムースさという点で届かないものの、普通に走っていれば何ら不満無し! 

シートのシックリ感はベンツやBMWには届いていないだろう
驚くべきはパワー。アクセル全開加速してみたら、速いの何の! さすが4,3リッターV8の280馬力を凌ぐ315馬力! 1,7トンのボディをグイグイ引っ張る。アリスト時代の3リッターターボより速いというから凄い。高回転で若干賑やかになるが、正当派の良いエンジンだ。BMWやベンツと真正面からブツかっても勝てると思う。3千回転以下のトルク感や滑らかさでV8が優勢ながら、乗ってワクワクするのはGS350。

さて、GSは良いクルマだろうか? これまで日本車に乗っていたような人なら、深い満足感を得るだろう。されどBMWやベンツのユーザーがGSに乗ったら、厳しい評価を下すハズ。以前も紹介した通り、シートやダンパー、ブレーキといった日本の部品メーカーの不得意とする分野で勝てない。シートはしっくりせず、路面の継ぎ目などでダンパーが馬脚を現す。ブレーキのタッチもリニアさに不満を感じることだろう。

BMWやベンツといったライバル車が使う部品のメーカーは90点主義でなく、100点を取ろうと切磋琢磨しているのだ。一流の部品を使わないと、やっぱり一流のクルマにはならない。逆にこの3点が気にならなければ、レクサスGSの満足度は高いと思う。

関連サイト
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