生命保険の見直しには手順がある!
生命保険の見直しで「新規加入して、今の保険は解約」するケースが増えています。この方法で見直すとき、注意して欲しいことがあります。まず、保険の新規加入の手続きをして、保障が開始されたことを確認してから、今の保険の解約手続きを行うこと。この手順を踏まないと、生保会社から加入を断れた際、無保険状態になってしまうからです。これって、保険見直しで案外、落ちがちな落とし穴なんですよ。
では、生命保険の保障はいつ開始されるかを見ていきましょう。
保障開始の時期はいつかチェック!
生命保険の契約が成立するまでのステップは次の通りです。
ステップ1.契約申込書の提出
ステップ2.告知(診査)
ステップ3.第1回目の保険料の払込
ステップ4.保険会社の承諾
この4つのステップをすべてクリアして初めて契約が成立し、その証として保険証券が送られてきます(紙の証券はない会社は送ってこない)。では、このステップのうち、どの段階から保障が開始されるのでしょうか? ステップ2の告知(診査)を行った日、または、ステップ3の第1回の保険料を払い込んだ日のどちらか遅い方からです。この保障が開始される日を専門用語で責任開始期、保険始期日と言います。
申込書を提出してから保障開始までにかかる期間は、加入方法(対面か通販か)や、告知(診査)の扱い(告知書の提出だけで済むのか、医師の診査が必要なのか)によって違ってきます。また、保険料の払込方法でも影響します。
通販で告知書の提出だけで済む場合、最も早く保障をスタートできるのは、クレジットカード払いを指定したときです。クレカ払いは、実際に第1回目の保険料が引き落とされた日ではなく、クレカの有効性が確認できた日をもって保障開始とするからです。クレカの確認には、契約申込書と告知書が保険会社に届いてから4営業日程度かかるのが一般的です。
なお、ネット専業の保険会社には、告知もネット上で行え、診査結果がメールで通知されると申込日にさかのぼって保障がスタートする会社もあります。
今の保険をすぐ解約してはいけない理由
今の保険をすぐに解約してはいけない理由は、ステップ1の契約申込書の提出、ステップ2の告知書の提出、ステップ3の第1回目の保険料の払込までクリアしても、最後のステップの保険会社の承諾が得られないこともあるからです。
これは、告知の内容に問題がある、つまり、健康状態に問題があって加入を断られるケースがほとんどです。
告知の内容は各社ごとに微妙に異なっていて、多少の厳しい・緩いはありますが、1社で断られたら他社も断られる可能性は大と考えた方がいいでしょう。
新しい保険は必ず入れると思って、今加入している保険を解約した後に入れないことが分かると、無保険状態に突入してしまいます。これは、絶対に避けたい事態です。これを避けるには、1~2か月くらい保険料が重なってしまいますが、それはいたしかたないでしょう。
もし、健康状態に問題があって加入を断られたら、今の保険が身の丈に合っていなくても、大事にするしかありません。無保険状態を放置するよりずっとましですから。そして、しばらく様子を見て、告知(診査)で断られなくなったら、申し込んでみましょう。
なお、今の保険は、そもそも余分なものの場合は、こんなことを考えなくてもOK。すぐに解約手続きをしてかまいません。