妊娠・授乳期の薬と健康/妊娠・授乳期の薬と健康

使用時期が影響する、妊娠中の薬の服薬(2ページ目)

お母さんが妊娠中に飲んだ薬は、血液中を流れ、胎盤を通過して赤ちゃんの血液の中に入ります。妊娠中の薬を考えるとき、「妊娠と気づかずに服用してしまったけど赤ちゃんに影響はないのか?」と「持病や、妊娠中の病気に対して薬が使えるの?」という2点にわけて考えられるでしょう。

竹内 正人

執筆者:竹内 正人

妊娠・出産ガイド

大丈夫? リスクは高い?

「飲んでしまったけれど大丈夫?」と担当医に相談すれば、たいていは「絶対に大丈夫とは言えません」と、言われるでしょう。これは、まず心配はないけれども、100%安全とは言えないという意味です。これは、どんな妊娠、出産でもあてはまりますよね。

医師の言葉は重いことは承知です。どの医師も慎重にお話しているはずですが、やはり「大丈夫」とは言えません。できれば、「大丈夫?」でなく、「リスク(危険性)は高いですか?」のように聞いてもらえると、医師も「リスクは高くないでしょう」とか、「まず大丈夫だと思いますよ」と答えてくれるでしょう。

それでも心配が募るようであれば「妊娠と薬情報センター」に問い合わせてみましょう。

妊娠中でも必要な薬は服用するのが基本です

一方、妊娠中に服用する薬に関してですが、「赤ちゃんによくないから、薬は服用しない」は誤った考え方です。赤ちゃんへの影響と、薬を服用しなかったときの影響を比較して、服用していた方がメリットが高いと考えられる時は、服用を続けるが原則です。

例えば、喘息や、てんかん、甲状腺機能異常、高血圧、糖尿病、最近では、パニック障害などのココロの病気の場合です。個人差があるので、担当医と内服の変更、継続などについてよく話してください。

治療上必要があって処方された薬に関しては、飲まないことで体調を悪化させることのほうが心配なので、自己判断で中止しないようにしましょう。 風邪の場合は、薬を飲んでも、飲まなくても、妊娠と胎児に直接影響はありません。その時の症状と、あたなの考えかたも尊重し、医師も薬を処方をするかどうかを決めるでしょう。

妊娠中は市販薬を服用するにしても、かならず医師に相談することが原則です。例えば、妊娠後半期の頭痛や発熱で、バッファリンやロキソニンなどの鎮痛解熱剤、腰痛にインドメサシン配合の塗り薬やもシップなどを自己判断で使用すると赤ちゃんの心臓に影響することがあるからです。

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