トリノというとなんとなくオリンピックを思い出してしまいますが、実はチョコレートの街としても有名な地域。街中にはたくさんのチョコレート屋さんが立ち並び、毎年冬には大規模なチョコレート・イベントも開催されます(ってまだ行ったことはないのですが・・・)。

トリノの名物ともいえるチョコレートは「ジャンドゥイオッティ」。炒ったヘーゼルナッツを細かく砕いてペースト状にし、チョコレートに混ぜて固めたもの。これは、もともとナポレオンの時代にカカオの輸入が制限されて入手困難になり、原料不足を補う為に、試しにピエモンテ地方でたくさん採れるヘーゼルナッツを混ぜてみたところ、なんだか美味しくなっちゃった、というのが起源らしい。偶然の産物とはいえ、食のセンスの良さはさすがイタリア人!しかしそこまでしてチョコレートを食べたかったのか、と突っ込みたくもなりますが。今となっては、トリノを代表するお菓子として、人々に愛されています。

しばし、飾って眺めたくなります。

文字のフォントも美しく、しばし、飾って眺めていたくなります。

さて、写真は1897年創業というトリノの老舗、A.Giordano(ア・ジョルダーノ)のチョコレートです。なんとも心惹かれる素朴な可愛さ。見た目はクラシカルですが余計な装飾はなく、どこかエレガントで温かみがあります。昔ながらのロゴとか、素っ気無いほどの包み紙、手作りっぽさを存分に感じさせる風貌にやられました。きっと創業当時からあんまり変わっていないであろうデザインに、古き時代へのノスタルジックな想いが重なり、ますます魅力が倍増します。代々続く家族経営の小さなチョコレート屋さんだそうです。

写真のチョコレートについて、ひとつひとつをご紹介します。

★ジャンドゥイオッティ・モデッラーティ (真ん中上の金の包み紙)

ジャンドゥイオッティという名前の由来は、ピエモンテの仮面劇に出てくる登場人物ジャンドゥイヤ(陽気で酒飲みな美食家、というキャラらしい)にちなんだもので、彼のいつも被っている帽子の形に似せて作られています。イタリアっぽい、茶目っ気のあるネーミングですね。こちらはその一番ベーシックなタイプ。ペーストを型に入れて固めたもので、とっても柔らかく繊細ななめらかさ、そしてナッツの香ばしさが心地良く舌に響きます。最後はすうっと優しく口の中で溶けて、手作りならではの丁寧さを感じます。

★ジャンドゥイオッティ・オロ(左端の金の包み紙)

こちらは、材料はベーシックタイプと全く同じですが、型抜きではなく、手ごねタイプ。手で作った、というだけの違いなのに、食感は全く異なります。もっと濃厚にまったりと舌に絡みつき、味の余韻がじわーんと長く続きます。ジャンドゥイオッティ好きの方は、ぜひ違いを試してみてください。このような手ごねのジャンドゥイオッティは、今ではトリノでも珍しいんだそうです。職人の技術あっての味わいです。

★ジャコメッテ(右の金の包み紙)

ジャコメッテとは、仮面劇の中では、陽気なジャンドゥイヤの相方の女の子の名前です。だからチョコレートにも、ちゃんとガールフレンドがいるのです。なんだか微笑ましいですね。こちらも手ごねのタイプで、ジャンドゥイオッティの中にヘーゼルナッツのツブツブが入っていて、カリッと香ばしい食感のアクセントになっています。ざくっと丸めたようなかたちは不恰好ですが、その素朴で不均衡な舌触りが味にさらなる深みを与えているようです。こちらだけ、包み紙に女の子の絵が小さくプリントされているのも洒落ていて可愛い。

★クレミーノ・ヘーゼルナッツ・クリーム(真ん中奥下のピンクの包み紙)

クレミーノもイタリアではポピュラーなチョコレート。こちらも発祥はトリノのようです。四角くて、基本的には3層構造になっており、ジャンドゥイオッティの間にナッツやフルーツ風味のペーストを挟んでいます。これはそのベーシックタイプ。ジャンドゥイオッティをベースにした3層のミルクチョコレートです。ふんわりとクリーミーな食感で、あっという間にとろけていきます。

★クレミーノ カフェ(真ん中手前のこげ茶の包み紙)

クレミーノの中でも私が一番気に入ったのがこちら。コーヒー文化の国イタリアのせいか、チョコレートとの組み合わせが丁度良く、とろけるクリーミーな味わいの中に、キリッとした苦味がメリハリとなって、絶妙なハーモニーを奏でます。

また、写真には載せていませんが、他にヘーゼルナッツ・クランチがあります。間にカリカリとしたヘーゼルナッツの粒々が入っていて、舌触りがリズミカル。ナッツ好きにはハマる味です。

そしてさらに、ジャンドゥイア・スプレッドもあります!パンに塗ったりお菓子に使ったりできる柔らかなペースト状のもの。ヨーロッパ人はこの手のチョコ&ヘーゼルナッツ混合の塗りものが熱狂的に好きなようですが、これはほんとに抱え込んで食べつくしてしまいそうな衝動に駆られます。

 


これらのチョコレートの輸入元は、ピアッティというイタリア専門の輸入食材会社。代表の岡田幸司さんは、シチリア滞在をきっかけにイタリアに深く魅せられ、大好きなイタリアを日本に広めたいとこの会社を立ち上げたそうです。集まった食材は、岡田さんが自分の足と舌で見つけ、ひとつひとつ吟味し、厳選されたものばかり。お店をのぞくと、岡田さん本人がお客さんと楽しそうに会話しながら、大きな生ハムを切っていました。ときには味見したり、現地のおもしろ話を聞いたり。まるでイタリアの田舎の食品店にいるような、気さくで親しみやすいお店です。トマトやオリーブを使った加工品、チーズ、生ハムなど、上質で丁寧に作られた、様々なイタリア食材が見つかります。「現地に行くと、他にもまだまだ美味しいものがたくさんあるんですよ。」と嬉しそうに話す岡田さんからは、イタリア愛がたっぷり滲み出ていたのが印象的でした。

店内の雰囲気はこんな感じ。

店内の雰囲気はこんな感じ。


販売元:PIATTI(ピアッティ)
http://www.piatti.jp/
※ネット販売もしていますが、実店舗もあります。

東京都目黒区駒場4-2-17 清水ビル1F 
TEL:03-3468-6542
営業時間:11:00~20:00 日月休  

A.Giordano(英・伊のみ)
http://www.giordanocioccolato.it/


★雑貨FOOD:過去記事

・バスクの唐辛子、エスペレット
http://allabout.co.jp/gm/gc/185147/
・ベルナデッテ・デ・ラベルネッテのコンフィチュール
http://allabout.co.jp/gm/gc/178577/
・ラ・ベル・イロワーズの缶詰
http://allabout.co.jp/gm/gc/44947/

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