人気の『ヒミコ』に乗ってみた
「この船は水中に潜るの?」という質問も多いというヒミコ。斬新なデザインがワクワク感を高めます
さて浅草発着便の中でもすぐにチケットが無くなってしまうのが、浅草・お台場直通ライン『ヒミコ』。浅草からお台場へ向かう50分の船旅、ヒミコに実際乗ってみました。
ヒミコは漫画家の松本零士さんがデザインした船で、見た瞬間、水上どころか飛び上がって宇宙までいってしまうんじゃないか……?! そんな印象を抱かせます。ティアドロップ(涙滴)をイメージしてデザインされたヒミコには、松本さんの「こども達が乗る前からワクワクするような船に」という思いが込められていますが、その願い通りクルーズが始まるとこども達の歓声がわき起こり、収まりきらないほどのワクワクを乗せて水上を走りだしました。
光溢れる船内は広々としたスペース。売店も完備
ところで水上バスでは、乗船スタッフによる生のアナウンス、録音のアナウンス、耳につけるイヤホンガイド(レンタル料300円)で、水上から見える景色などの観光案内を聴くことができますが、ヒミコのアナウンスは松本さんが生み出した『銀河鉄道999』のキャラクター・星野鉄郎、メーテル、車掌さんの3人が担当! 銀河鉄道999の世界に誘ってくれる3人の掛け合いが繰り広げられますが、中にはコント? と思えるようなやりとりや、鉄郎が口答えしてメーテルが黙り込む…なんていう鉄郎の反抗期を伺わせるような一幕もあり、ファンのみならずかなり楽しめる内容です。
勝鬨橋をくぐる瞬間。珍しい跳開橋なので真ん中のつなぎ目は必見
さて隅田川を下る間には両国国技館や築地市場、浜離宮などが現われ、地上から見るのとはまた違った姿で楽しめます。特に『吾妻橋』から『勝鬨橋』までの12の橋は、裏側もじっくり鑑賞でき興味津々。一時は決してきれいとはいえなかった隅田川も、冬場などは水が澄み、うなぎが泳ぐ姿なども見られるとか。勝鬨橋をくぐって東京湾に出ると、春には赤ちゃんかもめもやってくるそうで、“東京らしさ”と“東京の意外な自然、”どちらも感じられるクルーズとなっています。
迫りくるスカイツリー
浅草に近づくにつれスカイツリーがどんどん大きく……建設中の姿は特に貴重です
さて今回私が乗ったのは浅草からお台場へ向かうルートでしたが、逆ルートのお台場海浜公園から浅草へ向かうルート(豊洲経由)に乗ると、はじめは建物の間からチラッ、チラッと見えていたスカイツリーがどんどん近づいてきて、終点・浅草ではど~ん! と、かなりの大きさで見ることができます。迫りくるスカイツリー、ワクワクしませんか?
今回水上バスに乗船してみて驚いたのは、予想以上の快適さ。水上バスというと、冬は寒く夏は暑いのでは? というイメージがありましたが、今どきの船は冷暖房完備。揺れも少なく、心地よさにうたた寝している人もいるほどでした。ちなみ悪天候の他、晴れていても潮の満ち引きの状況で運休されることもありますので、運航しているか確認の上、乗船場へ向かってくださいね。
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水上バス(東京都観光汽船)
住所:東京都台東区花川戸1-1-1(浅草乗船場)
TEL:0120-977311(9:30~17:30)
料金:浅草・お台場直通ライン「ヒミコ」
大人1520円/小人(小学校)910円/幼児(1才から)300円
アクセス:東京メトロ『浅草』駅より徒歩1分