株式戦略マル秘レポート/西村剛の「統計で勝つトレード」

公募増資銘柄のデイトレで勝負

公募増資という言葉をご存知でしょうか?公募増資とは企業が設備投資や財務体質強化のために新しく株式を発行し資金調達を行うことです。ここ1,2年リーマンショックの影響や景気の悪化により銀行、証券などの金融機関や東証1部上場企業が公募増資を行っています。そこで今回は公募増資を発表した銘柄の投資タイミングについて検証を行ってみました。

西村 剛

執筆者:西村 剛

株式ガイド

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公募増資という言葉をご存知でしょうか?初心者の方には馴染みがないかもしれませんが、公募増資とは企業が設備投資や財務体質強化のために新しく株式を発行し資金調達を行うことです。IPO(新規上場)も公募増資の一種です。また既に上場している企業の公募増資はPO(Public Offering)と呼ばれています。

ここ1,2年リーマンショックの影響や景気の悪化により銀行、証券などの金融機関や東証1部上場企業が公募増資を行っています。今後も多くの大企業による公募増資が行われる可能性があると思いますので、今回は公募増資を発表した銘柄の投資タイミングについて検証を行ってみました。

公募増資の手順とは?

私たち個人投資家が上場企業の公募増資に応募する場合の一般的な手順は以下の通りです。

  1. IR情報やニュースなどで企業の新株発行(公募・売り出し)のお知らせをみる
  2. 証券会社にて申し込みをする
  3. 発行価格決定日に、いくらで何株配分があったか分かる(その日の終値より数%割引)
  4. 払込日までに証券会社に金額を払い込む
  5. 払込日の翌営業日より通常の株式と同様に売買可能(証券会社によって異なります)

公募増資によって投資家が新株を入手する場合、通常の株価よりも数%割引された株価で受け取れる場合が多いです。そのため仮に株価が発行価格決定日と払込日以降同じだった場合、公募増資に申し込んだ投資家は割引された数%分だけ鞘(サヤ)を取れることになります。

そこで払込日の翌営業日の寄付は、公募増資の抽選で当たった投資家が売りたいため安く始まるのではないか・・・?!と仮説を立てて、2010年に行われた大型公募増資銘柄3銘柄について以下のような検証をおこないました。

検証の条件は以下の通りです。

・投資資金100万円
・現物取引のみ
・(売買手数料は往復1050円とします。)

買いのルール:払込日の翌日の寄付きで買い
売りのルール:その日の引けで売却した場合

要約すると払込日の翌営業日寄付に買い、その日の引けで売った場合に利益がでるかどうかの検証となります。それでは検証の結果を見てみましょう。

まずは8316三井住友フィナンシャルグループの検証結果です!
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