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なぜ高齢者は所在不明になるのか?(3ページ目)

東京都で生きて入れば111歳になる男性の白骨死体が見つかったことをきっかけに、全国で高齢者の所在不明問題が表面化しています。この問題の根底には、日本の高齢化と核家族化があります。

執筆者:All About 編集部


できる限り毎年の所在確認を

では、所在不明の高齢者問題に対して、日本社会は今後どのような対策を採っていけばよいのでしょうか?

地道ではありますが、やはり求められるのは、高齢者に対する1年に1回の所在確認ではないでしょうか。

年金を受給できるのは65歳以上ですが、65歳以上の全員を所在確認していたら、時間がいくらあっても足りません。そこで最低でも100歳以上、可能なら90歳以上や80歳以上など、高齢者の中でも特に高齢な方に対して、毎年所在確認をするのがよいでしょう。

所在確認は本人に役所に来てもらうのが一番よいのですが、「要介護」認定されていた場合は、それができない可能性があります。その場合は、誰かが家を訪問すればよいこと。

訪問して所在を確認するだけなら簡単なので、そのためのアルバイトを雇うのも可能です。今年実行される国勢調査などは、各家庭を訪問するアルバイトを全国の自治体が多数雇っています。それができるなら、高齢者の所在確認もバイトに任せてしまうことも難しくはないはず。

いつかは直面する問題

今回は足立区の事件をきっかけとして全国で問題が広がりました。しかし高齢化が急速に進展する日本社会では、この問題は遅かれ早かれ表面化してきたことでしょう。所在不明問題も、年金や医療の問題とともに高齢化社会の1つの課題として、国全体で対応していかなくてはいけない問題であると思われます。

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