男の子育て/プレパパ・パパの心得

ママにお昼寝と美容院の時間を(2ページ目)

妊娠・出産・育児と休む間もないママにとって、「自分の時間が持てない」というストレスは深刻です。ならば休日の家事協力は、「ママを一人にさせてあげよう!」がコンセプトです。

執筆者:遠藤 雅大

「ご褒美時間」はストレス緩和の効果あり!

ストレス対処法や解消法については様々なものがありますが、この「ご褒美時間」という考え方、メンタルヘルス・マネジメント(心の健康管理)の観点から見ても効果があるようです。メンタルヘルスやストレスについては未だ学問的に定義されたものはないのですが、ストレス要因によって引き起こされるイライラや不安、怒りなどの情緒不安定を低減させる対処行動(=ストレス・コーピング)としては、情動焦点型コーピングと問題焦点型コーピングとに分けて考えることができるといいます。

前者の情動焦点型コーピングとは、ストレスを忘れるために好きな音楽を聴いたり、買い物をしたり、スポーツで汗を流すといった気分や感情の変化を目的とした対処法であるのに対し、後者の問題焦点型コーピングとは、ストレスを引き起こしていると考えられる根本的な要因を取り除くことを目的としています。

育児や家事に奮闘する日々の中で「自分の時間が取れない」というストレスを感じているママに対して「育児や家事は気にせずに、自分一人の時間を楽しんでおいで!」と提案するのは、どちらかというと後者の問題焦点型コーピングに当てはまり、ストレス対処法としては非常に有効で、リフレッシュ効果も大きいと考えられます。

まずはお昼寝の1時間、そして美容院の2時間を!

週末ご褒美時間のススメ
まずはお昼寝の1時間、そして美容院の2時間と、徐々に時間を増やしていきましょう
そうはいっても「今までママがいてくれたからこそ平穏な我が家、子供と二人で留守番なんて初体験……」というパパも多いと思います。もちろん赤ちゃんと2人で過ごせるだけの最低限の家事・育児スキルを身につけておくことが大前提ですが、そんな場合には目標とするハードルを低く設定して、まずは深夜授乳で睡眠不足なママにお昼寝の1時間を、そして美容院の2時間をと、徐々に長い時間ママを一人にしてあげられるように頑張ってみましょう。

その積み重ねの中からも家事や育児のスキルは自然と身に付いていくと思いますし、日頃からママと過ごす時間が圧倒的に長い赤ちゃんや子供たちにとっても、たまにはパパと二人だけで過ごす時間が必要だったりします。父親としても、子供と二人きりになって初めて気付くことや考えることがあるのではないでしょうか?

そして、「夕方まで帰らないから、その間は自由に過ごしてね」とママを残して子供たちと出かけてしまったり、「明日は一人で好きなことをしておいで!」と子供たちと留守番を買って出ることが出来るまでになれば、そのときにはすでに、家事や育児の分担・協力で悩むこともなくなっていることでしょう。


<関連記事>
「どこまでできる?新米パパの家事協力」
0から始める家事分担 基本はついで家事[男の子育て]

<参考文献>
アンケート「育児のストレスとその解消法」 株式会社ブライト・ウェイ
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