特徴ある私立園、運営母体もさまざま
認可私立保育園の母体はこの社会福祉法人であることがほとんど |
社会福祉法人による私立保育園の良さは、なんといっても独自の運営による「特徴」があることです。キリスト教や仏教などの宗教をベースにしている園もありますし、カリスマ的な園長先生の方針でユニークな保育が行われている園もあります。食育などの特色がある園もあります。特に宗教など、家庭での教育とも関連している部分については大きな要素になるはず。入ってから「えっ!」と驚くことがないように、事前にどんな保育をしているのか見学させてもらいましょう。卒園してもずっと同じ先生が残っていて、いつでも故郷のように帰れる場所があるというのも私立保育園の良さです。
最近では企業が設立した認可私立保育園も増えてきています。自治体によっては、社会福祉法人には出る運営費の補助金が企業には出ないところもあり(東京都など)、社会福祉法人の保育園よりも少ないお金で運営することになっています。企業として営利を目的に運営されているのですから補助金が出ないのも仕方ないのですが、企業立の私立保育園に入るということは、自治体が自分の子どもにかけてくれるお金が他の社会福祉法人立の私立保育園よりも少ない場合があるということも、知っておくべきでしょう。
基本的に、私立保育園の方が、延長保育や休日保育などの制度が充実していることが多いようです。公立がやらない親への支援や、延長などの「サービス」的な部分を支えているのは、実は私立保育園なのです。
外側は公立でも中身は私立の公設民営
最近増えている「民営化」によって、「公立」を名乗っていながら、中身の運営は「私立」という「公設民営」の園も増えてきています。「公立」だと思って入ったら、実は「私立」で驚いた!ということがないよう、この場合も運営母体について調べておく必要があるでしょう。公設民営園の場合、普通の公立ではしていないような、さまざまな保育サービス的なメニューが取り入れられていることが多いものです。そういったサービスを受けるという面では、公設民営園はひとつの選択肢になるはずです。ガイド自身、公立保育園、私立(社会福祉法人)保育園、私立(企業立)保育園のすべてに子どもを預けたことがありますが、やはり園の運営にはそれぞれの特色がありました。特に待機児童が多い都市部では、なかなか「選べる」ところまでは行かないものですが、それでも第6希望まで書くならその6つの園が私立か公立か、どんな園なのかといったことについては、事前に調べておきたいものです。詳しく中身を知ることで「少しくらい遠くてもこの園にしたい!」という、また違った希望が出てくるかもしれないからです。