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待機児はいつになったらゼロになるの?(2ページ目)

厚生労働省によると、2007年4月1日現在の待機児童の数は1万7,926人。小泉総理時代以来、歴代政府が目指している「待機児童ゼロ」ですが、一向に達成できません。待機児童が減らないのはなぜなのでしょうか?

猪熊 弘子

執筆者:猪熊 弘子

子育てガイド

待機児が一向に減らない理由は?

家庭保育室に預けられている子どもをカウントすると、待機児童の数はさらに増える
待機児の数が増えているのは、預けられる場所さえあれば、働いて所得を得たいと願う女性たちが増えているからです。景気が上向きになったと言われても、子どもの教育費などは増える一方。子どもがいれば、少しでも収入を増やす方向で考えたいのは当たり前のことです。

実は、あまり知られていないことですが、厚生労働省の待機児童の定義自体が、この「待機児ゼロ作戦」の過程で変更されています。以前は「私立・公立の認可保育園に入園を申請しても入れない子ども」が待機児童とされていましたが、現在では「認可保育園に入園を申請していても入れないが、実際に自治体からの援助を受けている施設に入園している子どもをのぞく」と定義されています。つまり、以前は自治体が援助している家庭保育室に預けながら引き続き認可保育園に申請している子どもは待機児童にカウントされていましたが、今はこういった子どもたちは待機児童としてカウントされていないのです。

ですから、厚生労働省がいくら「待機児童は減少している」と発表しても、単純に信じることができません。以前のカウント方式で数えたら、現在は相当の数に上ることは確かだからです。

いろいろな役所などに取材に行くと、「いずれ少子化で子どもの数は減るのだから、新しい施設などを作ってお金をかけたくない」というニュアンスが伝わってきて、いつもガッカリします。少子化だからこそ、子どもにお金をかけなければ、子どもの数が増えることはないと思うのですが……。

入りたい子どもがいつでも保育園に入れる時代は、いったいいつ来るのでしょうか。
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