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MSCIの算出方法変更とは?

12月初旬からにわかに注目され始めたMSCI指数の算出方法変更。MSCI指数とはいったいなんなのか?変更内容は?今後の行方について今回はみてみます。

執筆者:今西 英二

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■MSCI指数とは?■

MSCI指数とはモルガン スタンレー キャピタル インターナショナルという会社が算出している指数です。指数と言われてもいまいちピンとこない人に分かりやすい例を1つ。日経平均株価 という言葉をテレビや新聞で見たことがあると思います。この日経平均株価も指数なのです。つまり、株式市場の全体の動きを表すものがMSCI指数や日経平均株価なのです。

MSCI指数はわれわれ一般投資家には余りなじみがありませんが、投資信託、機関投資家がよく使う指数です。MSCI指数を使って日本株を運用している資金量はなんと5兆円ぐらいだそうです。今回の算出方法変更で5兆円という巨額の資金に影響がでる可能性がでました。

■算出方法はどう変わるの?■

従来は「時価総額 」の加重平均で算出していました。
時価総額とは、発行済株式総数×株価です。

今回の変更で「浮動株」がベースとなります。浮動株とは実際に市場で取引されている株式のことで政府保有株や持ち合い株は含まれません。つまり、NTT、JTなどの政府保有株が多い民営化企業、トヨタ自動車、銀行などの持ち合いが多い企業のウエイトが落とされる可能性がでてきました。(個別銘柄の詳細は分かりません)

■なぜ、株価が下がったのか■

日本の株式市場は欧米に比べ持ち合い株が多いため日本株の投資比率が下がるのではないかという憶測が出たため、株価が下がりました。しかし、「浮動株」への見直しと同時に構成銘柄の割合を時価総額の60%から85%に上げることが決まり当初、市場で予想されていた数兆円規模の資金流出は免れ、数千億円規模の流出にとどまるとの見方が市場の大勢を占めるようになったため、ひとまず市場は落ち着きを取り戻しました。

■今後はどうなるの?■

なんと、ここまで市場を騒がしていた算出方法変更ですが2001年6月まで延期されました。また、6月頃に騒がしくなりそうです。今から持ち合いが多い株などは投資対象からはずしておくのも手かもしれませんね。

[関連リンク]

MSCI http://www.msdw.co.jp/msci/index.html
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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