バーチャル株式投資というサービスがネット上で提供されています。サービスを提供しているサイト10程度あり、それぞれ取引ルールが若干異なります。ルールの違いについては個々のサイトを見ていただくことにして、ここでは全般的なお話、「バーチャル株式投資の活用法」について考えてみます。
まずはじめにバーチャル株式投資のメリット、デメリットについてまとめてみます。
メリット
○実際の株式投資をする前の準備になる
○損をしても大丈夫
○自分の投資法が有効か確かめられる
デメリット
×緊張感がない
×損をしても痛みを感じない
×巨額の資金でシミュレートしても実感がわかない
主にこれらのメリット、デメリットがあげられます。
まず、メリットからみてみます。初心者がいきなり実際のお金を動かすとなると勇気がいるものです。そこで、「いまいち勇気がないから、バーチャルでやってみて、成功したら実際の取引をはじめてみよう!」という人には大変役に立つものになります。当然、損をしても自分の懐が寒くなることはありません。(笑)
また、すでに投資をはじめている人でも、たとえば、「今までは業績を重視して投資していたけど、これからはチャートを主体にした取引にしていこう。でも、まだチャート分析に自信がないからとりあえずバーチャルで」という使い方もできるでしょう。実績が上がり出せば実際の株取引に用いることになります。実際、私の知り合いにも最初はバーチャルからはじめ、大成功を納めている人がいます。
次にデメリットについてみていきます。まず、最大のデメリットは「緊張感がない」ことです。これは2つ目のデメリットの「損をしても痛みを感じない」ということが原因なのですが、株式投資をはじめとする“相場の世界”(もうちょっと良い表現にするとマーケット)では“冷静に判断する”ということは極めて重要なことです。多くの場合、冷静に判断することができなくなり、安値で売り払ったり、高値で買ってしまったりするのです。
バーチャル投資では実際にお金が動くわけではないので損をするかもしれないとか大儲けできるかもしれないといった「緊張感」がありません。バーチャル投資では“冷静な判断”というのが比較的簡単に出来ます。しかし、いったん、実際のマーケットで取引をはじめると、実際に得をしたり損をしたりするため、バーチャルでは経験できなかったような「緊張感」を味わうことになります。実は、この緊張感こそ、経験しなければならないものであり、成功の秘訣でもあるのです。この緊張感を実感できないバーチャル投資は大きなデメリットなのです。