さすがに、金曜会の対応は早かったです。緊急に3社でミーティングを開きお昼過ぎには三菱重工業、三菱商事、東京三菱銀行の連名で「引き続き三菱自動車の事業再生に向けて最善の努力をいたします」という声明を発表しました。しかしながら、7000億円とも言われる支援金を三菱グループのみでまかなうとなるとグループもろとも財務悪化になってしまう危険性すらあります。上記4社の株価がそれを如実に物語っています。
さて、そこで今後の三菱自動車に対しての見方ですが、いくつかの証券会社のコメントを紹介します。
<モルガンスタンレー証券>
「最初のタイムリミットは4月30日に開催される三菱自動車の株主総会。現状、もっとも可能性の高いプランBは三菱グループによる支援。ただし、当初予定していた支援規模から大幅に減額される可能性が高く、再生のチャンスも低下する。」
<ドイツ証券>
「全く突然のニュースで、非常にネガティブ。ダイムラークライスラーと三菱グループが共同で財務面での支援を行うという市場が想定していたシナリオが崩れることになり、三菱自動車の再建への不透明さは、従来にないレベルにまで高まる。三菱自動車は、当面の最優先課題として直近1~2年をしのいでいくための財務基盤をまず確保した上で、中長期的な再建の道筋を模索するという極めて厳しい状況に置かれることになろう。」
<クレディ・スイス・ファースト・ボストン証券>
「業績回復シナリオにおけるリスクがあまりにも高すぎるとして、従来より投資評価アンダーパフォームを維持してきた。4月30日に発表される予定であった再建計画も、白紙撤回される可能性がある。三菱自動車は存続できるかどうかのぎりぎりの線で、提携を含め企業の存続案を模索する必要がある。」
やはり、それぞれの証券会社では厳しい見方をされているようです。しかし、三菱グループが三菱自動車をつぶさないという方針で支援策を固めると、株価はいつか上がってきます。三菱グループの今後の支援方法、30日の株主総会とさまざまなイベントを見極めながら慎重に行きたいものです。
以上、ルークでした。
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