こんにちは、保畑です。

突然ですが、日本人って「御三家」が好きなんですね。元々は江戸時代の徳川御三家(九男・義直に始まる尾張家、十男・頼宣に始まる紀伊家、十一男・頼房に始まる水戸家)が始まりだそうですが、その後も色々な御三家が現れました。親しみやすい「御三家」で言うと橋幸夫・舟木一夫・西郷輝彦、その後「新御三家」として「郷ひろみ・西城秀樹・野口五郎、そして平成に入って「平成御三家」というのが出来て、その3人は織田裕二・吉田栄作・加勢大周だったそうです。

芸能界ばかりではなく、産業界も御三家が大好きです。1980年代の日本におけるパソコン市場を三分割していたPC-8000シリーズ(NEC)・FM-7シリーズ(富士通)・X1シリーズ(SHARP)は8bit御三家と呼ばれていたそうですし、ホテルの御三家は帝国ホテル、ホテルオークラ、ニューオータニ(今は外資系の進出でパークハイアット東京、フォーシーズンズ、ウェスティンホテル東京に取って代わられたという評判も)だそうです。

私が属する証券業界も山一が亡くなった後、「野村、大和、日興」が御三家ですし、ネット証券界でも「イー・トレード、マネックス・ビーンズ、カブドットコム」が御三家として成長してきています。

そんな中、今最も注目を集めている御三家といえば、「IT御三家」です。雑誌にも頻繁に紹介・比較され彼らの名前を見ない日はないくらいです。とここまで言って、彼らは誰のことかわかりますよね。そう「ソフトバンク、楽天、ライブドア」の3社です。「孫正義、三木谷浩史、堀江貴文」の3人と言い換えてもいいかもしれません。

この3社は、インターネットを武器に様々な業種に進出しており、ここに来てもてはやされている企業です。インターネットといえば、Yahoo(ヤフー)ですが、ソフトバンクはヤフーの親会社です。そのヤフーに真っ向勝負を挑んでいるのが、楽天とライブドアの2社なのです。では、ソフトバンクを含めたこの3社は実際にはどういった力関係なのでしょうか。今回は、「IT御三家」の一角「楽天」を斬ります。


楽天の株価

いまさら聞けない・・・「楽天ってどういう会社?」

楽天は、今では様々な業種に手を伸ばしていますが、本業は日本最大のインターネット・ショッピング・モールです。契約企業数16,314社、商品数851万点を誇っていて、ネット通販ではその規模はダントツです。私も、なにか探しているものがあったらとりあえず楽天に行って探してしまいます。ネットであるがゆえの手軽さと、実際のショッピングでは到底かなわない商品点数が人気の秘密なのでしょう。

●買収を繰り返す楽天

最近の新興企業の特徴は、買収をして企業規模を大きくする点です。統合・買収が成功すれば事業を一から立ち上げるより成功の確率が高く、費用も安くすむということでしょう。楽天もその点では、他の新興企業と同じく買収を繰り返し規模を拡大して来ています。代表的なものとしては、本業のインターネット部門でインフォシークを完全子会社化しています。また、他業種への買収も積極的に行っています。

楽天証券株式会社(旧・DLJディレクトSFG証券)
楽天クレジット株式会社(旧・株式会社あおぞらカード)
楽天トラベル株式会社(旧・マイトリップ・ネット株式会社)

スポーツ業界への参入も積極的

皆さん、楽天といえばもしかすると、ネット通販の最大手というよりもプロ野球チームの東北楽天ゴールデンイーグルスのイメージのほうが強いかも知れませんね。現在のところ、予想された以上にふがいない成績ですが・・・。ご存知の方も多いと思いますが、実は楽天がプロスポーツ球団を買ったのは、この東北楽天ゴールデンイーグルスが最初ではありません。サッカーのヴィッセル神戸も楽天資本です。なんだか、三木谷さんが神戸の出身で関西のチームを持ちたかったそうです。
さて、スポーツ参入を積極的に行っている楽天ですが、決してお遊び・三木谷社長の趣味でスポーツに参戦しているわけではありません。彼は娯楽で事業を成功したいのです。儲けを出したいのです。Jリーグの場合は特に他チームも事業として成功させていましたし、野球ほどくだらない障壁なども無かったですから、参入も事業もやりやすいでしょう。しかし、プロ野球は少し時間がかかります。くだらない障害が沢山ある上に、既存のビジネスモデルが儲かるモデルになっていない。しかし、逆にプロ野球に参入するメリットとしては、サッカーよりもずっと国民への浸透度合いが高い。ですから、最初の数年はビジネスモデルを模索しながら、認知度アップという観点から参入を決めたのでしょう。

投資対象としての楽天は?

私は、楽天の将来性は高いと思っています。楽天が営んでいるメイン事業のインターネット通販は決して参入障壁の高い分野ではありませんが、この分野は「Winner takes all(勝者がすべてをつかむ」という減少が顕著な分野ですし、先に述べたプロ野球参入などを含めた一般への浸透度もたかまっていますので、本業に対する地位は当面ゆるぎないものと考えています。また、伸び盛りの転職斡旋事業(「みんなの就職」)を子会社にしたことによるポテンシャルも大きいと思っています。
現在のところ、割高感は否めませんが、将来的な成長を考えると注目しておいてもいい企業ではないでしょうか。


以上、保畑でした。

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