どうするかというと、
・外貨を引き出してトラベラーズチェック(=T/C)を作る
・海外のATMで外貨を引き出す
・海外でデビット決済する
という方法で為替手数料(米ドル→円)を節約して損失をカバーするというわけです。
海外で外貨を引き出す
海外のATMで米ドルを引き出すことができるサービスはシティーバンクが既に行っています。このサービスは「シティーバンク外貨キャッシュカード」といい、国内の米ドル普通預金口座からアメリカ国内のATMで米ドルを引き出すというものです。ネット銀行のソニー銀行が新たに始めた「MONEYKitグローバル」は、世界120ヶ国で外貨の引き出しはもちろんデビット決済もできるサービスで、米ドル以外の通貨でも可能です。
米ドルで引き出したりデビット決済する場合の換算レートは、ソニー銀行の為替レートを使います。ユーロのように米ドル以外の通貨を引き出す場合は、MasterCard International 所定の換算レートで米ドル換算されます。ソニー銀行の為替レートではないので注意しましょう。
シティーバンク | ソニー銀行 | |
サービス名 | シティーバンク外貨キャッシュカード | MONEYKitグローバル |
サービス利用手数料 | 0円 | 2,100円(6ヶ月間) |
専用キャッシュカード発行手数料 | 0円 | 1,575円 |
引き落し手数料 | 0円 | 米国内で引き落とす場合:1.25米ドル/1回 米国外で引き落とす場合:3.00米ドル/1回 デビット決済手数料:0.75米ドル/1回 |
1日の利用限度額 | 3,000ドル | 5,000ドル |
利用できるATM | アメリカ国内の約32万台 | 世界120カ国以上の約89万台 |
シティーバンクの場合は、国内の米ドル普通預金口座から直接出金します。従って米ドルを引き出すまでは外貨預金の金利がつきます。一方ソニー銀行の場合は、MONEYKitグローバル・アカウント(米ドル)に外貨普通預金口座(米ドル)から入金し、この口座で決済します。従ってMONEYKitグローバル・アカウントでは金利はつきません。
T/Cや現金で受取る
では、外貨(米ドル)預金口座からトラベラーズチェックや現金で米ドルを引出す場合の手数料を見てみましょう。銀行名 | トラベラーズチェック | 現金 | 備考 |
東京三菱銀行* | 0.5%(最低手数料200円) | 半額 | メインバンク総合サービスを利用している人 |
三井住友銀行 | ー | 無料 | 個人対象。残高が1万米ドル以上の外貨(米ドル)預金口座から米ドル現金を購入する場合 |
みずほ銀行 | 発行額の1%+1000円/1件 | 1000円/1件 | |
UFJ銀行 | 窓口:発行額の1% 外貨自動両替機:発行額の0.5% | 窓口:通貨によって異なり米ドルは1ドル=2円 外貨自動両替機:外貨額の1% | |
シティーバンク | 無料 | ‐ |
*東京三菱銀行は、外貨(米ドル)定期預金の満期解約または外貨(米ドル)貯蓄預金の引出しの際にT/Cで引出すことができます。米ドル・ユーロを現金で引出す場合の外貨現金受渡手数料は現金販売レートとTTSレートの差額の半額になります。
*TTSレート:円を売って外貨を買う時に使うレートで仲値に1円上乗せした額。
では外貨預金からの引出方法と経費の関係を、5,000米ドルで比較してみます。結果は次ページで。