株主懇談会はイベントが盛りだくさん!
変わりつつあるのは、株主総会だけではありません。総会後に行なわれる株主懇談会でも、各社ともさまざまな工夫を凝らしています。角川ホールディングスは、8月に公開予定の新作映画を、公開前にもかかわらず2本立てで上映。ホリプロやエイベックス・グループ・ホールディングスは、所属アーティストがイベントを開催したり、コンサートを行なったりするので有名です。
立食パーティを開くところも結構あります。ファンケルは、青汁や発芽米の試食会を開催。ピエトロも、立食形式で自社製品を使った料理を提供。社長自らがコック帽をかぶってドレッシングの手作り実演を行ないます。
上場したばかりのカブドットコム証券は、総会後に経済や株式投資のセミナーを開催。ここから投資の拡大につながれば、本業での利益アップにもつながって一石二鳥ですね。
高校生の社会家見学もOK!
高校生にとって、株主総会に参加することは、企業と株主の関係を体得できる貴重な機会となるに違いない。 |
スクウェア・エニックスの株主総会は家族も参加自由。新作ゲームソフトを体験できる場も設け、子連れでのレジャーとして楽しめるようになっています。
6月25日に行なわれるワタミの株主総会では、社会家見学として高校生約200人が参加する予定になっています。以前は密室で行なわれていたイメージの強かった株主総会がここまでオープンになるのですから、驚きの一言です。
経営説明会で携帯電話教室も
こうした動きは、株主総会やその後の懇談会だけではありません。以前は機関投資家の専売特許だった経営説明会を個人株主づくりに役立てようとする企業も出てきました。NTTドコモでは、女性の投資家をターゲットにした経営戦略の説明会を週末に開催。一通り説明が終われば、ガラリと携帯電話教室に早変わり。初級編と中級編に分かれて、メールの操作方法や写真をメールで送信する方法などをレクチャーするとか。もちろん参加費は無料です。
こうした傾向が続けば、近い将来、株主総会への参加も、売却益や配当金、株主優待と並ぶ株主の利益として扱われる日が来るかもしれませんね。
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