膨大な情報を管理したり、必要な情報だけを選別したりするのはパソコンの得意とするところ。これを銘柄選びに生かさない手はありません。
「スクリーニング」は、数ある投資ツールの機能のなかでも特に利用価値が高い機能です。この機能を賢く活用すれば、自分にぴったりの銘柄を手早く探し出すことができます。
スクリーニングの場面は身近にたくさんある
「スクリーニング」とは、もともと、ある集団に対して条件を与え、それを満たすものだけをピックアップすることをいいます。一見、馴染みのない言葉のように思えるかもしれませんが、私たちの身の回りでは日々、たくさんのスクリーニングが行われています。例えば、「健康診断で血圧が130以上の人は要検査」「英語のテストが45点以下の人は再テスト」――こうした選別が、まさにスクリーニングにあたるのです。
銘柄選びもスクリーニングならスピーディ!
銘柄選びの際に、「投資金額は20万円以下に抑えたい」「配当利回りが2%以上の銘柄がいい」というような希望があったとします。でも、これらにあてはまる企業を「会社四季報」を1ページずつめくりながら探し出すのは気の遠くなる作業です。こういうときこそ、スクリーニングが本領を発揮します。ネット証券の投資ツールやウェブ上で提供されているスクリーニングサービスを使えば、希望する条件に合致する銘柄を一発で検索することができちゃうのです。
これがスクリーニングの画面だ!
「百聞は一見に如かず」ということで、実際のスクリーニングの画面を見てみましょう。今回は、トレーダーズ・ウェブのスクリーニング機能を例にとってご案内しましょう。
トレーダーズ・ウェブのトップ画面。銘柄スクリーニング・株主優待スクリーニングが無料で利用できる。 |
トレーダーズ・ウェブのトップ画面中央にある「投資分析」から「スクリーニング」をクリックすると、銘柄スクリーニングの画面が表示されます。
株主優待スクリーニングをしたい場合には、銘柄スクリーニングが表示されたところで、左のメニューから「株主優待スクリーニング」をクリックします。
銘柄スクリーニングの条件入力画面。市場や業種は3つまで選ぶことができる。 |
37項目のうち、希望する条件の左にあるボックスにチェックを入れ、数値を入力します。項目によっては、「○○以上」「○○以下」「○○~○○」といった3パターンから選べます。
トレンドや乖離率などは25日、100日と期間の長さも選べるので、短期売買や長期投資といった投資スタイルに合わせることができるようになっています。
スクリーニング後の一覧画面。「実行」ボタンを押すと、検索結果がこのように一覧で表示される。 |
「実行」ボタンを押すと、条件に合った銘柄がズラリと一覧になって表示されます。
あとは、個別の銘柄について、会社四季報や企業のホームページ、アナリストレポートなどを参考にリサーチを深めていきましょう。株価チャートや過去の業績をチェックすることも忘れずに!
スクリーニングを使いこなすコツ
スクリーニング機能を使いこなすにはちょっとしたコツがあります。それが、「条件をやや甘めに設定する」ということ。スクリーニングでは、良くも悪くも条件に合った銘柄だけを機械的にピックアップします。例えば、「配当利回り2%以上」という条件で検索した場合、たとえ配当利回りが1.99%でとても魅力的な銘柄があったとしても、その銘柄は絶対にリストアップされてきません。
微々たる数字の違いで魅力的な銘柄を見逃さないためにも、スクリーニング機能を使って銘柄を絞り込む際には、条件をやや甘めに設定しておくのがコツといえるでしょう。
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